世界1位のバーティがガルシアを圧倒し、1勝1敗のタイに持ち込む [フェド杯決勝 オーストラリア対フランス]
女子テニス世界国別対抗戦、フェドカップ・ワールドグループ決勝「オーストラリア対フランス」(11月9、10日/オーストラリア・パース/ハードコート)の初日が終了し、アシュリー・バーティ(オーストラリア)がカロリーヌ・ガルシア(フランス)を6-0 6-0で退け、勝負を1勝1敗のタイに持ち込んだ。
世界ランク1位のバーティはパース・アリーナの屋外ハードコートでわずか56しかかけずにガルシアを倒し、オーストラリアをよい軌道の上に引き戻した。これに先立つ最初のシングルスでは、クリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)がオーストラリア代表としてのフェドカップ・デビューを遂げたアイラ・トムヤノビッチ(オーストラリア)を6-1 6-1で下し、フランスが先勝していた。
今年のフレンチ・オープンでグランドスラム初タイトルを獲得したバーティは、2017年2月から続いているフェドカップでの連勝記録を「15」に伸ばした。
「たぶん、これまでの人生でプレーしたなかで最高の試合だったわ」とバーティは振り返った。「これ以上に完璧な試合を求めることはできない」。
日曜日の相手を入れ替えたシングルスで、バーティはムラデノビッチと対戦することになる。
「彼女が私を心地よくプレーさせないための武器を持っていることは知っている」とバーティはムラデノビッチを警戒した。「可能な限りうまく、それを無効化できるかどうかが勝負のカギとなるでしょうね」。
先週末に中国・深圳で行われた女子トップ8によるエリート大会「WTAファイナルズ」で優勝を遂げたばかりのバーティは、パワフルなサービスと正確なショットとその組み立てで世界45位のガルシアを圧倒した。彼女は最終的に、15本のウィナーと8本のサービスエースを記録した。
ガルシアはこの日、気温が40度まで上がった蒸し暑い気候的コンディションに苦しんだ。彼女は非常にミスが多く、ウィナーはわずか3本にとどまった。
「彼女は私にあまりスペースを与えてくれなかった。彼女は最初のポイントからいいプレーをしていたわ」とガルシアは脱帽した。「自分のパフォーマンスにはがっかりしている」。
ムラデノビッチがトムヤノビッチをわずか72分のうちに下したとき、45年間フェドカップ優勝なしという不毛の年月に終止符を打とうとするオーストラリアの望みはお粗末なスタートを切った。
世界51位のトムヤノビッチは元USオープン・チャンピオンのサマンサ・ストーサー(オーストラリア)を差し置いて、バーティに次ぐオーストラリアのシングルス2番手に選ばれていた。
クロアチア生まれで26歳のトムヤノビッチは先月に、移民先の国を代表する権利を国際テニス連盟(ITF)によって与えられたばかりだった。彼女は6度に渡ってブレークされ、この試合を通して2本しかウィナーを奪えなかった。
「いきなり決勝でプレーするというのは、アイラにとって難しい任務だったでしょうね」とムラデノビッチは気遣った。「私はほぼ完璧な試合をした。私は“ゾーン”に入っていたわ」。
試合後のトムヤノビッチは、緊張などメンタル面で苦しんでいたことを認めていた。
「もっといいプレーできればと願っていたのだけれど、計画していたようにはいかなかった」と彼女はコメントした。「本当に特殊な状況わ。自分のためではなく、国とチームメイトのためにプレーするということは」。
この試合でのトムヤノビッチは7度目の挑戦でついにサービスゲームをキープしたが、それはムラデノビッチの不可避の勝利をほんの少し遅らせただけだった。
かつてフェデレーションカップと呼ばれていたこの大会で、オーストラリアが最後に優勝したのは1974年に遡る。当時イタリアで行われた決勝では、イボンヌ・グーラゴング、ダイアン・フロムホルツ、ジャネット・ヤングらが出場してアメリカを2勝1敗で倒して栄冠をつかんでいた。
フランスが最後にフェドカップでタイトルを獲得したのは2003年のことで、2016年も決勝に進出していた。
今回の決勝がダブルスにまでもつれ込む可能性は大いにあり、そのときはバーティ/ストーサーがガルシア/ムラデノビッチと対戦する予定になっている。
4月の準決勝ではバーティ/ストーサーとガルシア/ムラデノビッチの双方が、3セットの戦いの末に5試合目のダブルスに勝って母国を決勝へと導いていた。オーストラリアは準決勝でベラルーシを退け、フランスはルーマニアを倒していた。
(APライター◎トリスタン・ラバレッテ/構成◎テニスマガジン)
※写真はアシュリー・バーティ(オーストラリア)
PERTH, AUSTRALIA - NOVEMBER 09: Ash Barty of Australia waves to the crowd after winning her match against Caroline Garcia of France in the 2019 Fed Cup Final tie between Australia and France at RAC Arena on November 09, 2019 in Perth, Australia. (Photo by Paul Kane/Getty Images)
Pick up
-
2024-12-12
サービス第二弾!テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)12月25日(水) 書籍&電子書籍同時発売
テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)20
-
2024-12-12
テニスマガジン今後の予定(部活および新刊情報)
CHECK1テニスマガジンONLINEテニス界の最新情報を毎
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『
Pick up
-
2024-12-12
サービス第二弾!テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)12月25日(水) 書籍&電子書籍同時発売
テニス丸ごと一冊サービス [技術の修正](堀内昌一 著)20
-
2024-12-12
テニスマガジン今後の予定(部活および新刊情報)
CHECK1テニスマガジンONLINEテニス界の最新情報を毎
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2023-04-03
『テニスの心理学~“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!』(佐藤雅幸著)
Tennis Magazine extraシリーズの最新刊『