アルカラスが3回戦で世界135位の予選勝者に敗れる波乱「彼は勝利に値する」 [イタリア国際]

写真は試合後に握手を交わすカルロス・アルカラス(スペイン/右)とファビアン・マロジャン(ハンガリー)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月10~21日/賞金総額863万7966ユーロ/クレーコート)の男子シングルス3回戦で、第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が予選から勝ち上がってきた23歳のファビアン・マロジャン(ハンガリー)に3-6 6-7(4)で敗れる波乱が起きた。

 世界ランク135位のマロジャンがツアー本戦でプレーするのは今大会が初めてとなるが、まったく物怖じする様子もなく軽快にストロークを打ち抜きアルカラスを圧倒した。アルカラスが100位以下の選手に負けたのは、当時103位のユーゴ・ガストン(フランス)に敗れた2021年11月のパリ3回戦以来となる。

「何かを言うのは難しいけど、とてもとてもうれしいよ。こんなことは想像もできなかった。昨晩に夢で見たけど、それが現実になったんだ。本当に幸せだ。僕は数ゲーム取るとかセットを取るとか何か特別なことをしようとしただけなのに、世界2位を倒すなんて信じられない」とマロジャンは試合後にコメントした。

 誰もがアルカラスの勝利を予想していたが、マロジャンの深いストロークに押されたアルカラスは最後までラリーの主導権を握ることができなかった。マロジャンはアルカラスのお株を奪うような質の高いドロップショットをうまく使い、1時間40分でキャリア最大の勝利をもぎ取った。

「今日はすべてが完璧だった。観客、天気、コート…。タイブレークでは1-4になったと思うけど、僕はそこから6ポイントを連取した。驚くべきことだ。その間に何が起きたのかわからない。僕はとにかく全力を尽くしてすべてのボールを打ち返していたんだ」とマロジャンは試合を振り返った。

 先月のバルセロナから続いていた連勝を「12」で止められたアルカラスは、「最後のボールまで戦おうとしたけど、それでも十分じゃなかった。第2セットは接戦だった。6-5の場面で15-30としてチャンスを手にしていた。ちょっとしたことが起こらなければ、あのセットは取れていたかもしれない。もちろん彼は勝利に値する。あのレベルでプレーすれば、彼はもっとサプライズを起こせるだろうね」と試合後の記者会見で語った。

 マロジャンは次のラウンドで、ロベルト・カルバレス バエナ(スペイン)を7-6(3) 6-1で破って勝ち上がった第15シードのボルナ・チョリッチ(クロアチア)と対戦する。

 そのほかの試合では第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が第31シードのベルナベ・サパタ ミラージェス(スペイン)に3-6 6-1 6-3で逆転勝利をおさめ、第6シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が第27シードのアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)を7-6(8) 6-3で退け、予選勝者のヤニック・ハンフマン(ドイツ)はマルコ・チェッキナート(イタリア)を6-4 4-6 6-3で倒してそれぞれ16強入りを決めたが、残り3試合は雨により試合途中で中断して翌日に順延となった。

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写真◎Getty Images

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