元世界3位スビトリーナが産休から復帰後初優勝、賞金はすべてウクライナの子供たちに寄付 [ストラスブール国際]

写真はW100オエイラス・オープンでのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦「ストラスブール国際」(WTA250/フランス・ストラスブール/5月21~27日/賞金総額25万9303ドル/クレーコート)の女子シングルス決勝でワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦した元世界ランク3位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)がアンナ・ブリンコワ(ロシア)を6-2 6-3で下し、産休から復帰後の初優勝を飾った。

 3-0から2ゲームを取られたあと3ゲームを連取して第1セットを先取したスビトリーナは第2セットも3-0とリードし、3ゲーム連続のサービスダウンからお互いにキープし合って迎えた5-3から7度目のブレークに成功して1時間33分で勝利を決めた。

 28歳のスビトリーナがWTAツアーの同種目でタイトルを獲得したのは、2021年8月のシカゴ以来で通算17回目となる。同大会では2020年にも勝っており、決勝での戦績は17勝4敗となった。

 昨年3月にロシアによるウクライナ侵攻で受けた精神的苦痛とケガを理由に戦線を離脱したスビトリーナは同年5月に妊娠を発表し、10月に夫でありテニス選手のガエル・モンフィス(フランス)との第一子となる娘スカイを出産し、今年4月のチャールストンで復帰していた。

 活動休止の期間を経て世界ランク508位で今大会を迎えていたスビトリーナは女子ツアー史上4番目にランキングの低い優勝者で、1997年のシュテフィ・グラフ(ドイツ)、2010年のマリア・シャラポワ(ロシア)、2015年と17年のサマンサ・ストーサー(オーストラリア)、昨年のアンジェリック・ケルバー(ドイツ)に続く大会史上5人目のワイルドカード出場からのチャンピオンとなった。

 産休中から積極的に母国ウクライナを支援する活動を行ってきたスビトリーナは、「このエネルギーを祖国であるウクライナと分かち合いたいと思います。この大会で得た賞金はすべて苦境の中で助けを必要としているウクライナの子供たちに寄付します」と表明した。

「ウクライナの人々を迎え入れ、彼らが第二の故郷と感じられるよう全力を尽くしてくれているフランスにお礼を言いたいと思います。皆さんが私たちのためにして下さったすべてに心から感謝しています。一緒に光を見届け、この戦争を終わらせましょう」

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、第4シードのシュー・イーファン/ヤン・ザオシャン(ともに中国)が第2シードのデザレー・クラブチェク(アメリカ)/ジュリアーナ・オルモス(メキシコ)を6-3 6-2で退けコンビ3勝目を挙げた。

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写真◎Getty Images

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