世界172位の予選勝者ザイブチ ビルチがセンターコートで世界2位を倒す大金星でグランドスラム本戦初勝利「夢が叶った」 [フレンチ・オープン]

写真はセンターコートで世界2位を倒す大金星でグランドスラム本戦初勝利をマークしたチアゴ・ザイブチ ビルチ(ブラジル)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月28日~6月11日/クレーコート)の男子シングルス1回戦で、予選を勝ち上がってきた世界ランク172位のチアゴ・ザイブチ ビルチ(ブラジル)が第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を7-6(5) 6-7(6) 2-6 6-3 6-4で倒す驚きの番狂わせを演じた。

 もともとクレーコートに苦手意識を持っていたメドベージェフだが、今年はATPマスターズ1000大会のローマで同サーフェスでのツアー初優勝を飾って注目が集まっていた矢先のことだった。

 4度目のロラン・ギャロスで初めて予選を突破したしたにもかかわらず23歳のザイブチ ビルチはフィリップ・シャトリエ・コートでの本戦デビュー戦に物怖じする様子は微塵も見せず、堅実且つ思い切りのいいストロークに巧みなドロップショットやボレーも織り交ぜ堂々と戦い抜いた。

「ジュニア時代からキャリアを通してダニールのプレーを観てきた。このコートでこのような選手と対戦して勝つことができるなんて、夢が叶ったよ。できる限りネットに出てフォアハンドを使ってプレーしたいと思っていたけど、かなりうまく機能した」とザイブチ ビルチは試合後のオンコートインタビューで語った。

 最初の一球から集中していたザイブチ ビルチは、パワフルで正確なショットを打ち込んで最後まで勇敢に戦った。彼は第2セットのタイブレークで2つのセットポイントを取り損ねて続く第3セットも落としたが、第4セットからふたたびレベルを引き上げることに成功した。チャンスがあればネットに出たザイブチ ビルチは緊迫した最終セットでも気持ちで負けず、5-4で迎えた最初のマッチポイントをフォアハンドのウィナーでものにして試合を締めくくった。

 2023年シーズンのザイブチ ビルチはチャレンジャー大会で2勝を挙げているが、ツアーレベルの試合はこれが初めてだった。

「かなり厳しい試合だった。第2セットで脚がつり始めていたんだ。最善を尽くして最高のテニスをしようとしたけど、それがうまくいったよ。自分のプレーには本当に満足している」とザイブチ ビルチは試合後にコメントした。

 キャリア最大の勝利を挙げたザイブチ ビルチは次のラウンドで、カンタン・アリス(フランス)を6-4 6-7(7) 2-6 7-6(4) 7-6(10-4)で破って勝ち上がったギド・ペラ(アルゼンチン)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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