ルードが過去5戦全敗だった世界1位ジョコビッチを倒すキャリア最大の勝利で決勝進出 「物凄く幸せ」[モンテカルロ・マスターズ]

写真は試合後に握手を交わすキャスパー・ルード(ノルウェー/右)とノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月7~14日/賞金総額664万2938ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6-4 1-6 6-4で倒して今季初優勝に王手をかけた。

 ワンブレーク差で第1セットを先取したルードは1ゲームしか取れずに第2セットを取り返されたが、第3セット4-1から4-4に追いつかれたあと最後の2ゲームを連取して2時間17分で世界ナンバーワンに対する初勝利を挙げた。

 ふたりはこれが6度目の対決だったが、ルードは昨年のフレンチ・オープン決勝を含む過去5試合でジョコビッチから1セットも取ることができていなかった。

「物凄く幸せだ。今日は僕の記憶に長く残り続ける日になるだろう。僕は今まで世界ナンバーワンに勝ったことがなかったし、ノバク倒したこともなかった。途轍もなくうれしいし、今は少しショック状態だよ」とルードは試合後のオンコートインタビューで語った。

「第3セットでリードしていたけど、彼が挽回してきた。彼らのような選手がプレッシャーがかかった場面でどれほど強いかを示す典型的な例だ。どうかチャンスがこぼれ落ちないでくれと考えていた」

「最終ゲームは0-40だったけど、まだ終わっていなかった。30-40で彼がファーストサーブを外したとき、彼は何度も強力なセカンドサーブで凌いできたからダブルフォールトになるよう祈ったら天の誰かが聞いてくれたみたいだ。ダブルフォールトで試合が終わったのは残念なことだけど、ボールがラインを割ったのを見たときはうれしかった」

 同大会で2度目の栄冠に輝いた2015年以来となる4強入りを果たしたジョコビッチは、9大会あるATPマスターズ1000大会をそれぞれ3度以上制す『トリプルゴールデンマスターズ』にあと2勝まで迫っていた。

「もちろんこんな形で負けてがっかりしている。キャスパーを称えるよ。彼は第1セットと第3セットの出だしにいいプレーをした。僕にもチャンスはあったけど、最後のゲームは素晴らしいとは言い難かったね」とジョコビッチは悔しさを滲ませた。

 ルードは決勝で、第2シードのヤニク・シナー(イタリア)を6-4 3-6 6-4で破って勝ち上がった2021年&22年大会チャンピオンで第12シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)と対戦する。

「素晴らしい結果だけど、僕はもう何年もビッグタイトルを追い求めてきた。明日は全力を尽くしてもう一度タイトルに挑戦する」とルードは次戦を見据えた。

「ステフ(チチパス)はいいプレーをしている。彼はほかのサーフェスでも強いけど、クレーコートで素晴らしい選手だ。特にこの大会でもっとも成功をおさめている。難しい課題だけど、耐えてみせるよ」

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写真◎Getty Images

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