第1セット0-5スタートから主導権を取り戻したシナーがムーテを退け準々決勝へ「彼は第1セットで凄くいいプレーをしていた」 [フレンチ・オープン]

写真は初出場だった2020年以来の8強入りを決めたヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の男子シングルス4回戦で第2シードのヤニク・シナー(イタリア)がコランタン・ムーテ(フランス)を2-6 6-3 6-2 6-1で倒し、初出場だった2020年以来となるベスト8進出を決めた。

 立ち上がりから5ゲームを連取されて相手のペースのまま第1セット落としたシナーは第2セット第1ゲームでサービスダウンを喫して苦しい展開が続いたが、直後に追いつくと3-2からブレークに成功してセットカウント1-1となったあとは主導権を握って2時間41分で勝利を決めた。

 同種目で勝ち残った最後の地元フランス勢として観客の声援を受けたムーテは第1セット5-0で40-15としながら最初のブレークを許したあと次のサービスゲームをキープして第1セットを取ったものの、その時点で試合の流れは変わりつつあった。

「僕にとって非常に厳しい試合だった。彼は第1セットで凄くいいプレーをしていたと思う。チャンスは何度かあったけど、彼のほうが僕よりもずっといいプレーをしていたから少しアジャストする必要があった」とシナーは試合後のオンコートインタビューで語った。

「彼はほとんどの選手とは違ったプレーをするからやり難かったよ。左利きということもあるしね」

 シナーは次のラウンドで、第8シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)を7-6(5) 6-4 7-6(3)で破って勝ち上がった第10シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦する。

 この大会でノバク・ジョコビッチ(セルビア)がタイトルを防衛してもシナーは決勝に進出すれば世界ランク1位の座に就くことができ、ジョコビッチが決勝進出を逃した時点でATPランキング史上初のイタリア人ナンバーワンが誕生することになる。

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写真◎Getty Images

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