ルバキナを倒したパオリーニが女子イタリア勢4人目のフレンチ・オープン4強入り「本当に厳しい試合だった」

写真は女子トップ4の一角を崩して準決勝進出を決めたジャスミン・パオリーニ(イタリア)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の女子シングルス準々決勝で、第12シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア)が第4シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)を6-2 4-6 6-4で振りきりベスト4進出を果たした。

 立ち上がりから主導権を握って1本しかアンフォーストエラーを犯さず第1セットを先取したパオリーニは3-3からブレークした直後に2度連続でサービスダウンを喫して第2セットを取り返されたが、競り合いながら進んだ第3セット3-4から最後の3ゲームを連取して2時間3分で勝利をもぎ取った。

 163cmと比較的小柄な体を躍動させたパオリーニは粘り強くて思いきりのよいストロークと不屈の闘志を存分に発揮し、アンフォーストエラー48本とややミスの多かったルバキナに競り勝った。

 今回が18回目のグランドスラム本戦となるパオリーニだが、シングルスでは1月のオーストラリアン・オープンで4回戦に進出するまで2回戦より先に勝ち進んだことがなかった。

 オープン化以降にロラン・ギャロスの同種目でイタリア人選手4強入りしたのは2010年大会チャンピオンのフランチェスカ・スキアボーネ(イタリア)、12年大会準優勝者のサラ・エラーニ(イタリア)、22年大会のマルチナ・トレビザン(イタリア)に続きパオリーニが4人目となる。

「本当に厳しい試合だった。第2セットでは少し感情的になり過ぎたと思う。での彼女(ルバキナ)は偉大なチャンピオンなんだからこういうこともある。とにかく戦って食らいつき、すべてのボールを打とうと自分に言い聞かせていたの」とパオリーニは試合後のオンコートインタビューで語った。

「(大事なのは)第2セットで起こったことを忘れることよ。そういうことは起こり得るんだから。それがテニスだし、普通のことだわ。何とか立ち直って踏み止まり、集中力を維持することができた。例え(第3セットで)2度ブレークされたとしてもOKよ。それを受け入れて戦うだけだから」

 2月のドバイでキャリア最大のタイトルを獲得したパオリーニは初めてトップ20入りを果たしてグランドスラム自己最高のシード順位で今大会を迎えているが、この勝利で大会後に更新される世界ランクでトップ10デビューすることが確実となった。

 世界5位以内の選手に対するキャリア3勝目を挙げたパオリーニは次のラウンドで、第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)を6-7(5) 6-4 6-4で倒す番狂わせを演じて勝ち上がった17歳のミルラ・アンドレエワ(ロシア)と対戦する。

 両者は5月にマドリッドの4回戦で一度対決しており、その日が誕生日だったアンドレエワが7-6(2) 6-4で勝っている。

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写真◎Getty Images

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