17歳アンドレエワが準々決勝でグランドスラム出場6大会連続ベスト4以上だったサバレンカを倒すキャリア最大の勝利「感じるままにプレーした」 [フレンチ・オープン]
シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の女子シングルス準々決勝で、17歳のミルラ・アンドレエワ(ロシア)が第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)を6-7(5) 6-4 6-4で倒す番狂わせを演じた。
1-3から5-3としながらタイブレークの末に第1セットを落としたアンドレエワは一進一退で迎えた4-4から2ゲームを連取して第2セットを取り返し、第3セットで先にサービスダウンを喫した直後に追いつくと5-4からのレシーブゲームで掴んだ2度目のマッチポイントをロブのウィナーでものにして2時間29分でキャリア最大の勝利をもぎ取った。
昨年のウインブルドンと1月のオーストラリアン・オープンで16強入りしていたアンドレエワは既にその潜在能力を垣間見せていたが、サバレンカが試合を通して体調不良に苦しんでいる様子だったこともこの結果に無関係ではなかったかもしれない。サバレンカは第1セット終了後にメディカルタイムアウトと取ってコートを離れ、そのあとも医療スタッフの助けを必要とした。
サバレンカは3回戦敗退に終わった2年前の全仏からグランドスラム出場6大会連続で準決勝以上に勝ち進んでいたが、アンドレエワによって記録更新を阻まれた。サバレンカは昨年(4回戦)と今年(準々決勝)のマドリッドでアンドレエワとプレーしていたが、いずれもストレートで勝っていた。
1997年に当時16歳だったマルチナ・ヒンギス(スイス)がUSオープンで優勝して以降、アンドレエワはグランドスラム大会の同種目で準決勝に進出した最年少の選手となった。
「最後はスコアのことは忘れ、とにかく集中力を維持しようとしていた。2度目のマッチポイントでは自分がブレークポイントをセーブしようとしているとイメージした。勇敢にプレーしよう心掛け、何とか勝つことができた」とアンドレエワは試合後のオンコートインタビューで語った。
「今日はコーチとプランを立てていたけど、試合中はまったく思い出せなかった。ただ感じるままにプレーしようとしていたの」
インタビュアーのマッツ・ビランデル(スウェーデン)に最近一緒に働き始めたコーチのコンチタ・マルチネス(スペイン)は必要ないということかと聞かれたアンドレエワは、「まだ彼女が必要よ。彼女には凄く助けてもらっているから。彼女が側にいてくれるのは私にとって素晴らしいアドバンテージだし、私と働いてくれて本当にうれしいわ」と答えた。
キャリア3度目の対トップ10勝利を挙げたアンドレエワは次のラウンドで、第4シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)を6-2 4-6 6-4で破って勝ち上がった第12シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア)と対戦する。
「彼女(パオリーニ)とはマドリッド(4回戦:アンドレエワが7-6(2) 6-4で勝利)で対戦したけど、メンタル的にもテニス面でも厳しい試合だった。彼女は本当にスピーディーにプレーし、動きも速い。スコアや状況に関係なく思いきって打ち込んでくる。今日と似たような感じになるんじゃないかしら」とアンドレエワは次戦を見据えた。
「冷静さを保って同じレベルでプレーできるよう努力するつもりだけど、どうなるか楽しみだわ」
写真◎Getty Images
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