ジョコビッチがUSオープン失格後の大会で優勝「僕は先に進んだ」 [イタリア国際]

ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/9月14~21日/賞金総額385万4000ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を7-5 6-3で下し、同大会5度目の優勝を遂げた。

 USオープンで失格処分を受けた15日後、ジョコビッチにはローマでの勝利を祝う理由がたくさんあった。

 彼はナンバーワンとして過ごした週の記録を「287」とし、子供時代のアイドルだったピート・サンプラス(アメリカ)を追い抜いた。彼より前にいるのは、男子最高記録である310週のロジャー・フェデラー(スイス)だけだ。ジョコビッチはあと6日ほどで始まるフレンチ・オープンを前に、自分の覇権をふたたび誇示して見せた。

「USオープンでの失格のあと最初の4、5日の間、僕は精神的アップダウンを経験した。僕はショックを受けていた」とジョコビッチは明かした。「でも僕は、次のことに移って前進した。僕は人生で起きた何か(嫌なこと)から次に移っていくのに、問題を抱えたことはない。どんなに難しかろうと僕は『次の日』に取り組み、最良を望み、前に進んでいく」。

 彼はまた、「それが起きた1週間後にもう大会があったという事実が、大きな助けとなった」とも語った。「僕は本当に、コートに立ちたいと思っていたんだ。もしあの一件の残骸が何か残っていたとしたら、それをプレーすることによって取り除きたかった。非常にいい1週間を過ごせたと思うよ」。

BNLイタリア国際2020|PHOTOアルバム

 この結果でジョコビッチは、今年の戦績を31勝1敗とした。彼の唯一の黒星は、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)とのUSオープン4回戦で誤って線審の喉にボールをぶつけたことで失格負けとなったときだけだ。

 今大会でのジョコビッチは5試合で1セットしか落としておらず、その唯一のフルセットは予選から勝ち上がってきたドミニク・コプファー(ドイツ)に対する準々決勝だった。

「正直に言って、僕は最高のテニスをしていたとは思わない。こう言うことで傲慢に振る舞うつもりはないけど、僕はあと少しギアを上げることができると分かっているんだ。もちろん僕はこのタイトルを獲ることができて本当にうれしいし、非常に満足しているよ」とジョコビッチはコメントした。

「フレンチ・オープンに向けて、レベルを上げていけるよう願っているよ。あの大会で最後のほうまで勝ち進みたければ、それは必要不可欠だからね」

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