ジョコビッチがUSオープン失格後の大会で優勝「僕は先に進んだ」 [イタリア国際]

 ATPマスターズ1000の大会で初めて決勝をプレーしたシュワルツマンに対し、ジョコビッチは0-3の劣勢から体勢を立て直して安定性のある相手を最終的に消耗させた。そして彼は2時間弱の戦いの末に、そして雨がふたたび降り始める前に勝負を決めることに成功した。

 36回目のマスターズ制覇を果たしたジョコビッチは、このカテゴリーのタイトル獲得数でラファエル・ナダル(スペイン)を追い抜いて単独トップとなった。

BNLイタリア国際2020|PHOTOアルバム

 準々決勝で第2シードのナダルを倒したシュワルツマンは、それから準決勝で長いフルセットマッチの末に第12シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)を退けた。しかし2016年にフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)がリオデジャネイロ五輪でやって以来、同一大会でナダルとジョコビッチの双方に勝った選手は出ていない。

 ほとんどすべてのボールに追いつく能力を持つ身長170cmのシュワルツマンは、短いにわか雨があった試合序盤にジョコビッチを驚かせた。

 シュワルツマンがベースラインよりかなり後方に位置しているため、ジョコビッチはバックハンドからのドロップショットを多用し始めた。もっとも最終的に適切な距離感と感覚をつかむまでに、彼は3度ショットをネットにかけている。しかし続けるうちに、ドロップショットの効果は表れ始めた。それは第1セット4-4でイージーボレーのお膳立てをするショートボールで19本続いたラリーを制し、ブレークポイントをセーブした場面にも現れていた。

 これに先立つ2試合で審判から警告を受けていた――準々決勝ではラケットの破壊、準決勝は不適切な言動で――ジョコビッチは、決勝ではよりよい振る舞いを見せた。

 新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのために準決勝と決勝以外は観客を動員できなかったこともあって大会の賞金は削減され、ジョコビッチは昨年優勝のナダル(95万8055ユーロ)よりも大幅に少ない20万5200ユーロの優勝賞金を受け取った。(APライター◎アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
ROME, ITALY - SEPTEMBER 21: Novak Djokovic of Serbia celebrates with trophy after winning his men's final match against Diego Schwartzman of Argentina during day eight of the Internazionali BNL d'Italia at Foro Italico on September 21, 2020 in Rome, Italy. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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