ジョコビッチが不適切な言動で警告「僕は警告を受けるに値した」 [イタリア国際]

ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/9月14~21日/賞金総額385万4000ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と第8シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)が決勝に駒を進めた。

 自分がコート上で冷静さを失うとき、ジョコビッチはその行為が決してお手本となる振る舞いではないことを理解している。それでも彼は、ときにそうしないではいられないようだ。

 USオープンで失格処分を受けた2週間後、そして怒りにかられてラケットを叩き折って警告された翌日、ジョコビッチはキャスパー・ルード(ノルウェー)に7-5 6-3で勝つ過程で卑猥な言葉を使ったことで警告を受けた。

 不適切な言動があったのは、第2セットの第3ゲームだった。ジョコビッチはいくつかの判定について、主審に抗議しているところだった。

「僕は警告を受けるに値した」とジョコビッチは認め、「僕の言語であまりよくないことを言ったんだ。僕はいくつかのジャッジについて、審判と何度か言い争っていた」と言い添えた。

「僕はその3つのケースで3度とも正しかったと認識しているが、それは問題ではない。誰もが間違いを犯すものだから、それは構わないんだ。ただそれは熱い戦いの最中のことで、コート上はヒートアップしていた。彼にとってもそうだし、お互いに多くのプレッシャーがかかっていたんだ。起こるべくして起こったという感じだよ」

BNLイタリア国際2020|PHOTOアルバム

 今大会で彼が感情を爆発させた過去2度のケースとは違って今回はスタンドにファンがいたため、彼らはジョコビッチがいかにしてフラストレーションに対処したかをはっきりと耳にすることができた。今週初めてフォロ・イタリコに1000人のファンが来ることを許されたが、その大部分は子供たちだった。

 ラケットを破壊して警告を受けたあと、「そんなことはしたくないんだが、あるときにカッとなって思わずやってしまうんだ。思うに僕は、そうすることで怒りを解き放っているのだろう。特に僕を見ている若い選手に対して最高のメッセージじゃないことはわかっているし、間違いなくそんな行為はお薦めしないよ」とジョコビッチは話していた。

 昨年のイタリア国際でニック・キリオス(オーストラリア)が試合放棄するという事件があったが、ルードはそのときの対戦相手だった。キリオスは椅子をコートに投げたあと怒りに駆られてコートから歩き去り、失格処分と罰金を言い渡されていた。

「ある選手たち、特にジョコビッチはすごく情熱的だ」とルードはコメントした。「ある選手たちは天性の性格から、他の選手よりも感情を見せる。それはテニスの一部なんだよ」。

「彼のテニスはクレーコートに向いている」とジョコビッチ

 ジョコビッチの振る舞いは、またも彼のパフォーマンスに影を落とした。その試合で彼は第1セット4-5からルードのサービスゲームとなった際に2本のセットポイントを凌がねばならず、そのうちひとつは繊細なバックハンドのドロップショットによるウィナーだった。ブレークバックに成功したジョコビッチは次のゲームで5本のサービスエースを決め、6-5とリードを奪った。

 ATPマスターズ1000の大会で準決勝に至った最初のノルウェー人となった21歳のルードは、ラファエル・ナダル(スペイン)のテニスアカデミーが輩出した選手だ。彼は非常に粘り強いプレーを見せ、『この日のベストショット』とも言えるプレーを披露した。それはロブを追って猛ダッシュで戻った際に飛びつきながらの肩越しに放ったウィナーで、これには対戦相手のジョコビッチも親指を立てて称賛した。

「彼は多くのスピンを使い、クレーコートでのいいプレーパターンを持っているね」とジョコビッチとルードを評価した。「今後は大きな大会で、彼を目にする機会が増えると思うよ。このサーフェスでは特にね。彼のテニスはクレーコートに向いているよ」。

BNLイタリア国際2020|PHOTOアルバム

 この結果でジョコビッチは、今年の戦績を30勝1敗とした。彼の唯一の黒星は、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)とのUSオープン4回戦で誤って線審の喉にボールをぶつけたことで失格負けとなったときだけだ。つまり今季の彼は、プレー面では負けなしということになる。

 ローマで5度目の優勝を目指すジョコビッチは、同大会10度目の決勝でシュワルツマンと対戦する。シュワルツマンは3時間15分を要した大熱戦の末、第12シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)に6-4 5-7 7-6(4)で競り勝った。

 マスターズで初の決勝をプレーすることになるシュワルツマンは、ローマで9度の優勝歴を誇るナダルを金曜日の準々決勝で倒していた。両者の過去の対戦成績はジョコビッチの4戦全勝だが、もしシュワルツマンが勝てば彼はキャリア初のトップ10入りを果たすことになる。

「そのことが試合中ずっと僕の心の中にあったよ」とシュワルツマンは明かした。「だから僕は、最後まで戦い続けたんだ」。(APライター◎アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

※写真は主審の判定に抗議するノバク・ジョコビッチ(セルビア/左)
ROME, ITALY - SEPTEMBER 20: Novak Djokovic of Serbia inspects a line call with the umpire in his semi-final match against Casper Ruud of Norway during day seven of the Internazionali BNL d'Italia at Foro Italico on September 20, 2020 in Rome, Italy. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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