セレナが24度目のグランドスラム制覇まであと1勝、決勝で19歳アンドレスクと対決 [USオープン]
今年最後のグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月26日~9月8日/ハードコート)の女子シングルス準決勝の出だし、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は決して完璧ではなかった。
彼女は最初のゲームで3つのブレークポイントに直面したが、なんとか切り抜けた。第2ゲームでは相手のサービスゲームでたちまち40-0とされてしまったが、そこから巻き返した。第1セットの後半に、またも3つのブレークポイントに対処しなければならなかった。
しかしまたも、セレナは直面した任務に負けない能力を示して見せる。そして間もなく、彼女はフラッシングメドウの決勝と、24度目のグランドスラム制覇に挑戦するチャンスに向けて突き進み始めた。
第8シードのセレナはその木曜日の夜、時間が経つごとに勢いを増すパフォーマンスで第5シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を6-3 6-1で下し、ここ6つのグランドスラム大会で4度目となる決勝に進出した。
「またも決勝まで勝ち残れるなんて、正直言ってクレイジーなことに思えるわ」とセレナはコメントした。過去に6度USオープン優勝を遂げているセレナは、土曜日の決勝で19歳のビアンカ・アンドレスク(カナダ)と対戦する。
彼女は昨年のウインブルドンとUSオープン、また今年のウインブルドンでも決勝に至ったが、そのすべてで敗れている。
「でも、期待レベルが下がる訳じゃない」
この時点では、誰もがそうだ。
「だからこそ、彼女が彼女たる存在なの。世界最高のテニス選手を前にプレーしているってことよ」とスビトリーナは試合後に語った。
「もし自分で取りにいかなければ、彼女はそれを奪い取りにくる。そしてそうなってしまうと、取り戻せる可能性などないのよ」
1年以上の産休を経て昨年ツアーに復帰して以来、セレナはグランドスラム決勝で3度の敗戦を喫した。彼女はウインブルドンで、2018年決勝でアンジェリック・ケルバー(ドイツ)に、今年はシモナ・ハレプ(ルーマニア)に敗れて2度準優勝した。また1年前のUSオープンでは、決勝で大坂なおみ(日清食品)に敗れていた。
その昨年のニューヨークの決勝は、主審を務めたカルロス・ラモス氏とセレナの口論により、永遠に陰らされ続けることだろう。口論といっても喚いていたのは主にセレナだったが、主審はペナルティとして彼女から1ポイントを、それから1ゲームをはく奪した。
USTA(全米テニス協会)のオフィシャルは余計なトラブルを避けるため、今年のUSオープンでウイリアムズ姉妹の試合の主審にラモス氏を割り振らないことを決めている。
大坂に敗れた決勝からモチベーションを見つけるほうを好むか、それとも忘れる道を選ぶかと尋ねられたセレナは、前をまっすぐ見つめてこう答えた。
「そういうことは、頭をかすめもしなかったわ」
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