メドベージェフを倒した杭州出身のウー・イービンが3試合連続の逆転勝利で4強入り「最高のテニスをしなければならなかった」 [杭州オープン]

写真は2024年ロレックス上海マスターズでのウー・イービン(中国)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「Lynk & Co杭州オープン」(ATP250/中国・浙江省杭州/9月17~23日/賞金総額101万9185ドル/ハードコート)の男子シングルス準々決勝で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦したウー・イービン(中国)が1セットダウンから巻き返して第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を5-7 7-6(5) 6-4で倒す番狂わせを演じた。

 メドベージェフは第1セット4-5から5ゲームを連取して主導権を握ったが、第2セット4-5からブレークバックに成功したウーがもつれ込んだタイブレークを制して試合を振り出しに戻すと第3セット3-3から相手のサービスゲームをふたたび破って3時間11分で勝利をもぎ取った。

 試合を通して17本のサービスエースを決めたメドベージェフは相手よりも4本多い27本のウィナーを奪って獲得ポイントでも上回った(114対111)が、第2セット5-4からのサービング・フォー・ザ・マッチでブレークポイントを含む2本のダブルフォールトを犯してチャンスを潰してしまった。

 1回戦と2回戦でも第1セットを落としていたウーは3試合連続で逆転勝利をおさめ、ツアーレベルでは優勝した2023年2月のダラス以来となる3連勝を飾った。

「第2セットは少しラッキーだったけど、僕はベストを尽くした。間違いなく観客の皆さんにも支えてもらった」と杭州出身のウーは試合後に語った。

「僕のようなスタイルの選手にとっては特にだけど、ダニールはツアーでもっともタフな選手のひとりだ。彼に勝つのは本当に難しく、僕は最高のテニスをしなければならなかった。今日はそれができてよかったよ」

 手術を必要とした複数のケガ(肘、腰、肩、手首)に苦しめられて何度も戦線離脱を余儀なくされていた25歳のウーは6月にタイラーのチャレンジャー大会でタイトルを獲得したが、ツアーレベルでプレーするのは今季4大会目となる。

「特にここは地元でもあるし、僕にとって大きな意味がある。ここ数年は多くのケガを乗り越えてきた。3試合連続で勝ってここに到達するのは簡単なことじゃない。明日はあまり疲れを感じることなくプレーできるよう願っている」

 ウーは次のラウンドで、ラッキールーザー(欠場者が出たため本戦出場権を得た予選敗退選手)のダリボール・スブルチナ(チェコ)を6-1 6-1で破って勝ち上がった第3シードのアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)と対戦する。

 もうひとつの準決勝は、コランタン・ムーテ(フランス)とヴァランタン・ロワイエ(フランス)の同胞対決となった。予選勝者のロワイエが第7シードのラーナー・ティエン(アメリカ)を7-6(0) 4-6 6-2で振りきり、第4シードのムーテは第2セット途中(ムーテから3-6 3-0)で筋肉を傷めたトマス マルティン・エチェベリ(アルゼンチン)が棄権したため勝利が決まった。

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写真◎Getty Images

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