“かつてのように” ロラン・ギャロスでフェデラーとナダルが対決 [フレンチ・オープン]

 一方、フェデラー対ワウリンカは前評判通り、ダブルスを組んでいっしょに五輪金メダルとデビスカップ・タイトルを勝ち獲った者同士による、3時間半に渡る熱戦となった。

 この試合に先立ち、フェデラーはワウリンカと対戦成績で22勝3敗と優位に立っていたが、今回第24シードで出場したワウリンカは次の事実を知っていた――ワウリンカの3勝のすべてがクレーコートでのもので、それには同じコート、同じラウンドでの、4年前のフレンチ・オープンでの1勝も含まれていたのだ。

 雲が厚く、墨色になっていったとき、彼らは緊迫した第4セットで3-3と、がっちり組み合っているところだった。雷の音が近くで響き、空は非常に暗くなって、照明がないため視界が悪かった。嵐が近づいていたためプレーは中断されたが、雨と嵐はそう長くは続かなかった。

 プレーが再開されたとき、フェデラーはコーナーに強力なフォアハンドを打ち込んでこの試合2度目のブレークを果たし、試合の主導権を握るのに10分しかかけなかった。

 5-4となり、フェデラーが試合を終わらせるためにはただサービスをキープする必要があるだけだったが、それは少しばかり難しいゲームになった。

 彼はこの試合で2度しかダブルフォールトをおかさなかったが、そのうちのひとつがマッチポイントで起きたのだ。フェデラーはサーブ&ボレーによって、ワウリンカのブレ―クポイントをいなさなければならなかった。それから3度目のマッチポイントで、ついにボレーによって試合を終わらせた。

 ふたりはネットで抱擁を交わした。

「間違いなくタフな敗戦だ」とワウリンカは言った。彼は、第6シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)に対する5時間9分という、彼のキャリア最長の試合を潜り抜けたばかりのところだった。

 しかしワウリンカは、「アグレッシブであること、コート内に踏み込むことが重要だった。そして彼はそれを僕よりもうまくやってのけた」と言って、フェデラーを讃えた。

 チャンスがあるたびにネットに出て攻撃したフェデラーは、前に出た60回の試みのうち41回でポイントを取った。彼がナダルに対してもそれをやるかを見るのは、非常に興味深い。

「テストを楽しみにしているよ」とフェデラーは言った。彼にとって、グランドスラム大会でのこれ以前の最後の準決勝は、昨年のオーストラリアン・オープンでのことだった。

 水曜日に行われるドロー上半分の準々決勝では、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と、そして第4シードのドミニク・ティーム(オーストリア)は第10シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)と対戦する。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はフレンチ・オープン準々決勝を戦ったロジャー・フェデラー(スイス/右)とスタン・ワウリンカ(スイス)(撮影◎毛受亮介)

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