イギリスのコンタが圧倒的な強さでスティーブンスを一蹴、準決勝進出 [フレンチ・オープン]

 コンタの準決勝の相手は、19歳のマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)に決まった。ボンドルソバはこの日の準々決勝の第2セットで5-2のリードをふいにしてしまったが、最終的に4度目のマッチポイントをものにし、第31シードのペトラ・マルティッチ(クロアチア)を7-6(1) 7-5で倒した。

 この結果でボンドルソバは、2回戦負けしたオーストラリアン・オープン以降の戦績を26勝5敗とした。この好調の期間には、決勝に進出したブダペストとイスタンブールも含まれる。そして彼女は今、キャリア初のグランドスラム大会準決勝に駒を進めた。

 5月のイタリア国際決勝への道のりでスティーブンスとボンドルソバを倒していたコンタは、スティーブンスに負けなしの3連勝となった。

 ファンたちは、「がんばれスローン!」と叫んでスティーブンスを鼓舞しようとした。しかし、2017年USオープン優勝者のスティーブンスは、コンタのハイテンポのテニスとアグレッシブなショットへの対応に苦しんでいた。

 この試合でのコンタは25本のウィナーを決め――これはスティーブンスの2倍に当たる――それらは数本のボレーエースを交えつつ、フォアハンド(9本)、バックハンド(8本)にほぼ同等に配分されていた。

 第2セットの出だしでスティーブンスはワイドに振られながら死にものぐるいでフォアハンドを打ち、そのショットはライン上に乗った。しかしコンタの返球を追いもしなかったことから見て、彼女はそのショットがアウトだと思っていたようだった。

「そのポイントのことは覚えていないわ」とスティーブンスは振り返った。

 コンタの最初のマッチポイントで、スティーブンスは線審によって「イン」とみなされたフォアハンドを打った。しかし主審は椅子から降りて、土の上についた跡をチェックしたあと、判定を覆したのだった。

 2016年オーストラリアン・オープン、2017年ウインブルドンでもベスト4入りしたコンタは今、自己3度目のグランドスラム準決勝に挑むことになる。

 彼女はまだ一度も、グランドスラム決勝に進出したことはない。しかし、もしふたたびこの日と同じようなプレーをしたのなら、彼女は倒すのが困難な選手となるだろう。

「私は常日頃から、コートに入ったときにはいつも必ず勝つチャンスがあるのだと言ってきた。私は常に勝つチャンスを手にすることになる」とコンタは言った。

「私に対してコートに入り、間違いなく勝つと感じる選手は、ツアー広しといえどひとりもいないと思うわ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はジョハナ・コンタ(イギリス)(撮影◎毛受亮介)

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