大坂とセレナを破った選手たちが瞬く間に敗退 [フレンチ・オープン]

 女子シングルスの上半分のドローのもうひとつの準々決勝では、前年度覇者のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が17歳のアマンダ・アニシモワ(アメリカ)と対戦することになった。アニシモワが予選勝者のアリョーナ・ボルソバ(スペイン)を6-3 6-0で下し、第3シードのハレプは18歳のイガ・シフィオンテク(ポーランド)を6-1 6-0で難なく片付けた。

 先週の最初の2試合で勝ち上がるために3セットを必要としたハレプだが、それ以降の2試合では合わせて4ゲームしか落としていない。

 バーティは最終セットで圧倒的な勢いを見せた。11本のサービスエースを決め、ケネンがその前の試合でやっていたような、ほとんどミスのないテニスを披露したのだ。

 ミスをセレナの半分に抑えた会心の試合のあと、ケネンはバーティに対して29本のアンフォーストエラーをおかし、対するバーティはミスを総じて17本にとどめた。

 2014年USオープンのあと、クリケット選手としての道を歩むために2年近くテニスのキャリアを中断していたバーティは、いま心底テニスに打ち込んでいる。

「そのこと(=テニスからしばらく離れていたこと)が私をよりハングリーにさせ、より情熱的にカムバックしてテニスをプレーしたいという気持ちにさせたのよ。今の私は大いに楽しみ、自分がすごくいい場所にいると感じている」とバーティは語った。

「私は事がシンプルで、クリアな考えを持っているときにベストのテニスができるの」と彼女はいう。

「何をすべきかはわかっている」

 以前のバーティは、プレーした最初の17のグランドスラム大会で一度だけ4回戦に進出したことがあるだけだった。しかしここ2大会では、その双方で準々決勝に進出している。

 キーズはここ7つのグランドスラム大会で5度準々決勝に進出しており、2017年USオープンでは決勝に、昨年のフレンチ・オープンでは準決勝に進出していた。この日のキーズは、シングルスで42位、ダブルスで1位のシニアコバを倒すのに75分しか必要としなかった。

 大坂のグランドスラム大会での16試合連続勝利に6-4 6-2で終止符を打ったときのシニアコバは、本当に自信に満ちたプレーを見せていた。しかしキーズとの試合では相手に試合の主導権を許してしまい、ウィナー数では相手の26本に対して10本と大きく劣ることになった。

「大きな勝利を挙げたあとには、自分に少し余計にプレッシャーをかけてしまうものなの」とキーズはコメントした。

「だから間違いなく、大きな番狂わせをやったあとに気持ちを落ち着かせ、次のラウンドで同様にいいプレーをするというのは容易なことではないわ」

 シニアコバは、「ただ、もうひとつの試合をプレーしたかっただけだった」が、大坂を倒したことで期待は『低』から『高』に移行したと明かした。

「皆が(私が)誰をも倒すだろうと期待するようになるのよ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はフレンチ・オープン3回戦で世界1位の大坂なおみ(日清食品)を破ったカテリーナ・シニアコバ(チェコ/右)
PARIS, FRANCE - JUNE 01: Katerina Siniakova of the Czech Republic celebrates her victory over Naomi Osaka of Japan in the third round of the women's singles during Day 7 of the 2019 French Open at Roland Garros on June 01, 2019 in Paris, France. (Photo by TPN/Getty Images)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles