ナダルが12度目のフレンチ・オープン制覇への挑戦を予選勝者に対して開始

今年ふたつ目のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の男女シングルスのドローが発表された。

 ラファエル・ナダル(スペイン)が記録更新となる12度目の優勝を目指す進撃を、予選勝者に対する試合で開始することになった。そしてもし2回戦に駒を進めたなら、彼はそこでも予選勝者と対戦することになる。

 前年度覇者で第2シードのナダルはロラン・ギャロスのスタジアムで行われたドロー抽選のセレモニーに出席し、自分の調子をうれしく思うと語った。そこで決まった彼のドローは、それほど厳しくないように見えるものだった。

 先週のイタリア国際で、ナダルは今季の初タイトルを獲得。今シーズンのナダルは、クレーコートで彼にしては珍しくやや苦労している様子だったが、ローマではベストの調子に近づいているように見えた。

「僕にとって、重要なタイトルだった」とナダルは振り返った。

「大会を通し、とてもいいプレーができた。この状況に身を置くことができたことを、とてもうれしく思う」

 女子のドローでは、前年度覇者のシモナ・ハレプ(ルーマニア)がアイラ・トムヤノビッチ(オーストラリア)に対してタイトル防衛への挑戦を始める。3大会連続のグランドスラム制覇に挑む世界ランク1位の大坂なおみ(日清食品)は、1回戦でアンナ カロリーナ・シュミドローバ(スロバキア)と対戦する。

 シュミドローバをクリアした場合、大坂は2回戦で厳しい相手を迎え撃つことになる。2017年優勝者のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)と元世界1位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)の間で戦われる1回戦の勝者と対戦するのだ。

 昨年のフレンチ・オープン以降、クレーコートでわずか1試合をプレーしただけの状態でパリにやってきたセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は、大坂とハレプのいるドローの上半分に入った。セレナの1回戦の相手は、ビタリア・ディアトチェンコ(ロシア)だ。

 昨年にフレンチ・オープンで11度優勝した初の男子プレーヤーとなったナダルは、お互いが順当に勝ち進めば準決勝でロジャー・フェデラー(スイス)と対戦することになる。第3シードのフェデラーは2015年以来となるフレンチ・オープンの1回戦でこのところ好調なロレンツォ・ソネゴ(イタリア)と対戦し、準々決勝では第6シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)と相対する可能性がある。

 過去2年のフェデラーは、クレーコートシーズンを丸々スキップしていた。彼はこれに先立ちマドリッドとローマで準々決勝に進出、ローマでは右脚の故障のために準々決勝を戦う前に棄権していた。

 第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)は2度目のタイトル獲得への道のりを、ホベルト・ホルカシュ(ポーランド)に対する試合で始める。ジョコビッチはマドリッドで優勝してクレーコートシーズンでいい成績を謳歌していたが、ローマでは決勝でナダルに敗れていた。

 開催者はドロー抽選の前に、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)とトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)が出場を取り消したと発表した。フレンチ・オープンの本戦は、日曜日からスタートする。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は昨年の表彰式でのラファエル・ナダル(スペイン)
PARIS, FRANCE - JUNE 10: Rafael Nadal of Spain hugs the Musketeers' Cup as he celebrates victory following the mens singles final against Dominic Thiem of Austria during day fifteen of the 2018 French Open at Roland Garros on June 10, 2018 in Paris, France. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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