ジョコビッチとポスピショルが新しい男子テニスのグループ設立を発案

世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と元トップ30メンバーのバセック・ポスピショル(カナダ)が、男子のプロテニスプレーヤーたちを代表するために彼らが創設しようとしている新しいグループの共同会長となるかもしれない。AP通信が入手した選手たちに送られた電子メールは、プロフェッショナルテニスプレーヤー協会(Professional Tennis Players Association=PTPA)の設立を促すものだった。

 USオープン開始の直前に送られたこのメールには、その目的は「選手の利益を促進し、保護し、代表するという使命を持った協会を作るため、選手のサポートを求めることである」と明記されていた。テニスプレーヤーはこれまで北米のチームスポーツにあるような組合を手にしたことは一度もなく、各選手は独立した個人事業主とみなされている。

「他の多くのプロスポーツとは違い、男子プロテニスにはこれまで“選手のために選手によって代表される組織”がなかった」とメールの中で述べられていた。

 男子のテニスツアーはATP(男子プロテニス協会)が主催しており、女子ツアーはWTA(女子テニス協会)が運営している。ジョコビッチはATP選手評議会の会長で、ポスピショルも2年間この評議会の委員だったが金曜日に辞任するとツイートしていた。

「現在のATPの構造の中で、選手評議会の委員として我々のツアーによる重要な決定に大きな影響を与えることは不可能ではないにしても非常に困難であることが明らかになった」とポスピショルは投稿した。

 今年の4月には主にグランドスラム大会を20度制したロジャー・フェデラー(スイス)のツイートをきっかけに、男子と女子のツアーを統合させる可能性についての話題が巡っていた。反対にこのジョコビッチらの提案は、シングルストップ500とダブルストップ200の男子選手のためだけの組合を発足させるというものだ。

「PTPAの目的はATPになり替わることではなく、ATPから独立してメンバーである選手たちのニーズや懸念に直接対応する自治体制を持った組織を選手たちに提供することである」と電子メールの中で説明されいた。

 このレターによれば、PTPAは毎年選出される最大9人のメンバーからなる理事会によって管理されることになる。理事会は2年の任期でふたりの共同会長を任命するが、その最初のリーダーシップはグランドスラムで「17」のタイトルを保持する33歳のジョコビッチと2014年ウインブルドンでダブルスのタイトルを獲得したポスピショルのふたりに委ねられる。

 PTPAが調査する分野には、ATPと各大会のルールと規制、収益分配、懲戒処分、年金、旅行、大会開催地の食品と設備、保険と医療サービスなどがある。

 この組織にはランキングに基づいて会費を払うシステムがあるが、上がシングルス1位から50位の1500ドル、下は401位から500位の75ドル、ダブルスでは1位から30位が1000ドルに設定されている。想定されている会費の総額は、毎年31万7500ドルになる。

 この電子メールでは選手たちにPTPAを支持するレターに署名するよう求めており、「もし相当数のプレーヤーがこのイニシアチブを支持するなら、我々はこの計画を進めていく」と述べた上で理事会の設置を提案し、内規が記載されていた。

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