リー・ナ、イバニセビッチ、マルチネスらが2019年国際テニス名誉の殿堂入り候補に

 リー・ナ(中国)は、国際テニス名誉の殿堂入りを果たす初のアジア人プレーヤーとなるかもしれない。グランドスラム大会で2度優勝した中国人チャンピオンのリー・ナは、2019年の国際テニス名誉の殿堂入り候補となった8人のグランドスラム大会優勝者のひとりだ。候補者のリストには、ゴラン・イバニセビッチ(クロアチア)、エフゲニー・カフェルニコフ(ロシア)、コンチタ・マルチネス(スペイン)らも含まれる。

 水曜日に公開された候補者名簿の中には、ヨナス・ビヨルクマン(スウェーデン)、セルジ・ブルゲラ(スペイン)、トーマス・ムスター(オーストリア)、メアリー・ピアス(フランス)の名前もあった。選出過程にファン投票が含まれるのは、今回が初となる。

 リー・ナは、2014年オーストラリアン・オープンで優勝し、WTAランキングでキャリア最高の2位に至った8ヵ月後に、繰り返し再発した膝の故障のため、32歳で引退した。彼女はまた2011年に、4人のトップ10選手を破った末にフレンチ・オープンで優勝。グランドスラム大会のシングルスで優勝した、初のアジア生まれのアジア人プレーヤーとなった。
 彼女のコート上の成功と、オフコートの愛嬌のある性格は、彼女の母国、中国でテニスというスポーツを成長させる助けとなった。

「中国でのテニスの歴史はいまだ若い。母国でこうも人気のあるものとなったこのスポーツの(発展の)一部となれたことは、私にとって名誉なことだった」とリー・ナは言った。彼女はまた2011、2013年オーストラリアン・オープンでも準優勝していた。

「多くの若い人々が(テニスに)関わるところを見たいし、ツアーでより中国を代表する選手たちを見たいと思っていた」

 アメリカ・ロードアイランド州ニューポートに基盤を置く殿堂は、月曜日にファンのためのオンライン投票を公示する。投票のその部分は10月7日に終了し、ファン投票でトップ3の票を集めた者は、名誉の殿堂の主な選考委員、ジャーナリスト、テニスの歴史家らから受ける投票に追加される形で、投票による支持率のパーセンテージを1〜3%上げる後押しを得ることになる。

 候補者が選ばれるためには、全体の75%の票を得る必要がある。殿堂入会者は来年1月に発表されることになる。

 候補者は以下の通りだ。

ゴラン・イバニセビッチ(クロアチア)

 クロアチア出身の左利きのビッグサーバーは、125位だったときにワイルドカード(主催者推薦)で出場した2001年ウインブルドンで優勝を遂げた。彼はそれに先立ち、ウインブルドン決勝で3度敗れていた。

エフゲニー・カフェルニコフ(ロシア)

 同じグランドスラム大会でシングルスとダブルスの両方を制した最後の男だ。彼はそれを、1996年フレンチ・オープンでやってのけた。彼はまた1999年オーストラリアン・オープンのシングルスでも優勝し、総じて4つのダブルスのタイトルを獲り、世界1位に至り、2000年シドニー・オリンピックでは、ロシアのために金メダルを獲得した。

コンチタ・マルチネス(スペイン)

 1994年ウインブルドン優勝者で、グランドスラム大会で2度準優勝していた。彼女はまた、スペインがフェドカップで5度優勝する手助けをした。

ヨナス・ビヨルクマン(スウェーデン)

 ダブルスで生涯グランドスラムをやってのけ、総じて9つのグランドスラム・タイトルを獲り、ダブルスの世界ランキングで1位となった。シングルスでは、1997年USオープンと2006年ウインブルドンで準決勝に進出し、最高で4位にまで至った。

セルジ・ブルゲラ(スペイン)

 1993、1994年にフレンチ・オープンで優勝し、世界ランキング3位に至り、1996年アトランタ・オリンピックでスペインのために銀メダルを獲得した。

トーマス・ムスター(オーストリア)

 深刻な膝の故障から奇跡の復帰を果たし、1995年フレンチ・オープンで優勝した。このオーストリア人はそのシーズンに総じて12タイトルを獲り、1シーズンに獲ったタイトル数の最多記録とタイで並んだ。

メアリー・ピアス(フランス)

 彼女が獲得した2000年フレンチ・オープン・タイトルは、フランス人がフレンチ・オープンのシングルスで獲得したもっとも最近のタイトルとなった。彼女はまたその同じ年に、ダブルスでも勝って、単複2冠を達成した。彼女のほかのグランドスラムのシングルス・タイトルは1995年オーストラリアン・オープンでのものだ。彼女はまた、フランスが2つのフェドカップ・タイトルを獲る手助けをした。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は2018年国際テニス名誉の殿堂のメンバー入りを果たしたミハエル・シュティヒ(ドイツ)
NEWPORT, RI - JULY 21: Michael Stich addresses the audience during his induction into the International Tennis Hall of Fame on July 21, 2018 in Newport, Rhode Island. (Photo by Michael J. Ivins/Getty Images)

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