2021年オーストラリアン・オープンはバイオセキュリティと観客数制限で開催の方針

 電話会議でオーストラリアの選手たちと毎週連絡を取っているというタイリー氏は、ニューヨークやパリでプレーすることに関する彼らのプランは「当然ながら彼らの個人的決断です」と話した。

「どのような決断を下すにせよ、我々は彼らをサポートします」とタイリー氏は明言した。

「誰もがUSオープンとフレンチ・オープンでプレーしたいと思っており、彼らがそれを強く望んでいることを私は知っています。しかし彼らはオーストラリアから離れるための特別許可を取り、戻ってきたときに14日間の自主隔離期間を取らなければならなくなる可能性があろため、それがトレーニングスケジュールにどのような影響を与えるかを考慮しなければなりません」

「ニューヨークからパリに移動することを容易に許されるのかについて、余計に心配している選手も中にはいます。しかしここまで見てきたことから判断すれば、USオープンはバイオセキュリティと検査のプロトコルに関して素晴らしい仕事をしていますよ」

 オーストラリア人プレーヤーにとって問題をより難しくすることに、この国の主要航空会社であるカンタス航空は10月末まですべての国際線をキャンセルした。

 新型コロナウイルスによる閉鎖という最悪な事態が起こる前にオーストラリアン・オープンを開催できたことについて、自分たちは幸運だったとタイリー氏は信じている。しかし今年の大会も、何の問題なく進んだ訳ではなかった。オーストラリアは近隣での大規模な山火事により、予選ラウンドの開始の遅れや大気の質の問題などを経験していたのだ。

「我々は山火事に対応するため、危機管理チームを編成していました。その2ヵ月後に、今度は新型コロナウイルスのために同じことをしようとは当時は思ってもいませんでしたよ」とタイリー氏はコメントした。(APライター◎デニス・パッサ/構成◎テニスマガジン)

※写真は今年のオーストラリアン・オープン開幕前にメディア対応に応じたテニス・オーストラリアCEOのクレイグ・タイリー氏(Getty Images)

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