「勝ち負けだけにこだわらず、今まで重ねてきた努力を試して今後に生かしてほしい」(篠田徹大会委員長)[第6回全国選抜中学校テニス大会・開会式]

 香川・高松で「第6回全国選抜中学校テニス大会」(3月29~31日/団体戦/香川県総合運動公園テニス場)の開会式が同市内のレクザムホールで行われた。

 多くの観客が見守る中、北海道代表の市立札幌開成を先頭に男女各32校の選手たちが入場した。笑顔を見せる選手もいれば、緊張の面持ちで動きが硬くなっている選手も見られ、広島市立広島は地元の名産である赤いしゃもじを手にもって入場した。

“必勝”の赤いしゃもじを手に笑顔を見せる広島市立広島 写真◎上野弘明

 全出場校が舞台上で姿を見せたあとは、前年男子優勝の甲南(兵庫)と女子優勝の小平市立小平二(東京)が優勝旗を返還。続いて大会委員長を務める篠田徹氏による主催者挨拶が行われた。

「今年は平昌オリンピック、パラリンピックで日本の選手たちの姿を見て本当に清々しいと感じました。環境、言葉、考えがまったく異なる国の人々がひとつのルールの下、ひとつのスポーツを戦える。あらためてスポーツのよさ、素晴らしさに感動した1ヵ月でした。この選抜大会もオリンピックに近いものがあると思います。冬が終わり、春が訪れるこの頃に、気候、環境が違った地元でそれぞれが努力をして、ここで一同に会して戦えるのはとても貴重な機会です。同じ時間、同じ日にここで相手とプレーできることに感謝しましょう。(中略)ここ高松の気候は熱中症も心配されるほどの暑さになりましたが、その中で、勝ち負けだけにこだわらず、今まで重ねてきた努力をここで出せるかどうか試してみて、これからの自分のテニスに生かしてほしいです。毎年開催にご協力いただいている香川県テニス協会の方々など多くの方に感謝して大会に臨んでください」と選手たちにエールを送った。

開会式の行われたレクザムホールに向かう選手たち 写真◎BBM

 香川県教育委員会教育長の工代祐司氏からは「選手の皆様には溌溂としたプレーを展開し、地域を超えて交流の輪を広げ、思い出深い大会にしてほしいと思います。この中から日本を代表する選手の誕生を期待しております。この機会に本場の讃岐うどん、新鮮な海の幸、美味しい果物など香川県の魅力を存分にご堪能いただきたいと思います」とオンコートだけでなく、オフコートでも香川の素晴らしさを味わってほしいというメッセージが選手達に送られた。

堂々と胸を張って入場行進する地元の高松市立桜町 写真◎上野弘明

 香川県テニス協会会長十川道信氏は歓迎の言葉の中で、この大会の成り立ちや歴史を説明した。

「中学のテニス大会は夏の全国中学生テニス選手権(全中)がメインになりますが、他のスポーツでは春のセンバツが行われるのが定例です。その中で、平成16年にこの高松で全国中学生テニス選手権が行われたことを機に、香川県中学校テニス連盟で、近県大会として選抜方式による中学校のテニス大会を開催してきました。回を重ねるごとに参加チームが増加し、全国でのテニス大会ができる規模になり、平成25年2月に第1回選抜大会がこの地で実現。この大会は中学校の硬式テニスの普及につながることを祈願しています」

ビンゴ大会で大坂なおみの直筆サイン色紙を当てて喜ぶいわき市立中央台北の選手たち 写真◎BBM

 選手宣誓が行われて開会式は終了。選手が解散する前に、大会公式スポンサーであるヨネックス株式会社によるビンゴ大会が開催され、会場は大いに盛り上がった。ヨネックスのテニス用品だけでなく、大坂なおみ(日清食品)、添田豪(GODAI)、伊達公子の直筆サイン色紙も含まれ、この貴重な賞品をゲットした選手たちは大きな歓声を挙げて喜びを爆発させていた。

 明日、3月30日(金)9時半より1、2回戦、翌31日(土)9時より準決勝、決勝が行われる予定となっている。

※トップ写真は開会式で順番に壇上へ上がる選手たち 写真◎BBM

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