オーストラリアン・オープンで2度優勝した経歴を持ち、同大会にワイルドカード（主催者推薦枠）による出場を予定していたビクトリア・アザレンカ（ベラルーシ）がそれを取り消した。彼女の代わりにアイラ・トムヤノビッチ（クロアチア）が本戦ドローに入ることになった。

　オーストラリアン・オープンの主催者は、大会開幕まであと一週間となった月曜日に、ソーシャルメディアへの投稿でアザレンカの棄権を発表した。

「アザレンカが今年オーストラリアに旅できなくなったことは、非常に残念だ」と大会運営陣は、ツイッター上のコメントで、大会ディレクターのクレイグ・タイリーの言葉を引用した。「オーストラリアン・オープンは彼女のお気に入りの大会であり、彼女は来年メルボルンに戻ってくることを今から楽しみにしている」。

　2012年と2013年にオーストラリアン・オープンで優勝したアザレンカは、一昨年の12月19日に生まれた息子レオの養育権をめぐる争いの、ただ中にいた。

　彼女は昨年の7月10日に、シモナ・ハレプ（ルーマニア）に敗れたウインブルドン4回戦以来、試合に出場していない。

　元世界1位のアザレンカは、2017年にわずか6試合しかプレーしておらず、年末ランキングでは208位にまで落ち込んでいる。

　大会主催者は先月、彼女にワイルドカードによる本戦出場権を与えた。当時タイリーは、「ビカ（アザレンカ）の現在の状況は言うまでもなく、彼女にとって非常に難しいものだ。我々は、我々にできるサポートは何でもすると伝えるため、彼女に連絡をとった」とコメントしていた。

　アザレンカは、先週にニュージーランドでツアーに戻ることを予定していたが、そこでも出場を取り消していた。

　オーストラリアン・オープンはメルボルンパークで、来週の月曜日からスタートする。前年度覇者のセレナ・ウイリアムズ（アメリカ）は、初子出産の4ヵ月後に当たる今、自分のテニスがまだタイトルを狙って戦えると信じられるレベルに戻っていない、ということを理由にすでに欠場を決めていた。(C)AP（テニスマガジン）

※写真はビクトリア・アザレンカ（2017年7月撮影）
Photo: LONDON, ENGLAND - JULY 07: Victoria Azarenka of Belarus reacts during the Ladies Singles third round match against Heather Watson of Great Britain on day five of the Wimbledon Lawn Tennis Championships at the All England Lawn Tennis and Croquet Club on July 7, 2017 in London, England. (Photo by Michael Steele/Getty Images)