男子テニスツアーが6週間の休止、女子ツアーは決定を保留
男子プロテニス協会(ATP)が新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的拡散を理由に、すべての男子プロテニスのツアーを6週間の間停止させることを決めた。一方で女子テニス協会(WTA)は今のところ3大会をキャンセルするだけとし、女子ツアーの将来的変更については1週間以内に決めるつもりだと木曜日に述べた。
男子ツアーがコロナウイルス拡散の危険を理由にすべてのATPツアーとチャレンジャー大会を4月後半まで休止すると発表したあと、WTAのスポークスマンを務めるエイミー・バインダー氏は「女子ツアーには、ただちに同じことをする準備はない」とAP通信に語った。
「現時点では、我々は6週間の休止をすることを考えてはいません」とバインダー氏は電子メールで返答した。
そのあとWTAの会長兼CEOであるスティーブ・サイモン氏は、サウスカロライナ州・チャールストンの大会は新型コロナウイルスに関する懸念のため予定通りには開催されないと発表した。クレーコートのボルボ・カーズ・オープンは、4月6日から12日に行われる予定だった。
最終的にWTAは、サポパン・オープン(WTA125K/メキシコ・グアダラハラ/3月16~21日)とコルサニタス・カップ(WTAインターナショナル/コロンビア・ボゴタ/4月6~12日)もまた中止にした。
サイモン氏はまた、WTAは来たる週に欧州でのクレーコートシーズンについて決断するため、選手たちや大会主催者らとともに協力していくことになると言い添えた。
現在のところ次に開催予定のツアー公式戦は、4月20日からドイツ・シュツットガルトで行われる予定となっているWTAの室内クレーコート大会だ。
テニス界の意思決定における統一性のなさを示すように、国際テニス連盟(ITF)は同連盟が主催および公認する大会は4月22日まで行われないと発表した。ATPはその週の終わりまでは、大会を再開しないと言っている。
ITFは木曜日、休止は男女のITFワールドテニスツアーおよびジュニア、車いすテニス、ビーチテニス、ITFシニアツアーなど、すべての大会に適用されると述べた。
次のグランドスラム大会はフレンチ・オープンで、いまのところ5月24日からフランス・パリで開催される予定になっている。
ほとんどの人々にとって、コロナウイルスは咳や発熱など軽度から中度の症状をもたらすだけだが、高齢者や元々別の病気を患っている人々には肺炎などより深刻な症状を引き起こすことがある。
感染者の大部分は、この新ウイルスから回復している。世界保健機関(WHO)によれば、中程度の症状の患者は2週間のうちに回復し、より深刻な症状の人々は回復に3~6週間を要するという。
今週始まる予定だったカリフォルニア州インディアンウェルズの男女共催大会は、新型コロナウイルス感染拡散への懸念から日曜日に中止となっていた。木曜日のATPの発表は、2週間以内に開始する予定だった男女共催大会のマイアミ・オープンのほか、US男子クレーコート選手権、ハッサン2世グランプリ、モンテカルロ・マスターズ、バルセロナ・オープン、ハンガリアン・オープンに影響を与えた。
マイアミ・オ―プンは3月23日から4月5日まで、マイアミ・ガーデンのNFLのマイアミ・ドルフィンズ・コンプレックスで行われることになっていた。
今年の後半に予定を変えて開催することは可能だと主張しているインディアンウェルズと違い、マイアミ・オープン大会ディレクターのジェームズ・ブレイク(アメリカ)は、大会は2021年までプレーされることはないと明言した。
インディアンウェルズと同じくマイアミ・オ―プンは世界中から多くのファンを呼び寄せる大会で、そのことが健康面での懸念を増加させた。昨年の観客動員数は合計約38万9000人と、大会史上最多だった。 大会オフィシャルは南フロリダの経済的インパクトを、約3億9000万ドルと推定している。
世界のトッププレーヤーのほとんどが、マイアミ・オープン出場を予定していた。グランドスラム大会優勝歴20回のロジャー・フェデラー(スイス)は、右膝の内視鏡手術からの回復過程にあるため出場を予定していなかった。(APライター◎ハワード・フェンドリック、スティーブン・ワイン/構成◎テニスマガジン)
※写真は昨年のWTAファイナルズでのスティーブ・サイモンWTA会長兼CEO
SHENZHEN, CHINA - OCTOBER 25: CEO and Chairman of the WTA Steve Simon delivers a speech during the Official Draw Ceremony and Gala of the 2019 WTA Finals at Hilton Shenzhen Shekou Nanhai on October 25, 2019 in Shenzhen, China. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)
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