日本のトッププレーヤー32人に聞きました。「今からテニスを始めるなら、何をする? 」
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13250/images/main_2a4d8dd6e62e4ba2e7c7bf48f6c42130f4913af1.jpg?w=850)
トッププレーヤー、コーチに「テニス上達のためのアドバイス」を聞いてみました。自分が実際に経験して今に役立っていると感じるもの。やっておけばよかったと思うものを挙げてもらいました。ぜひ参考に!【2018年5月号掲載記事】
写真◎BBM、Getty Images
※選手の所属先は、2018年3月時点のもの
「テニスの初期動作にサッカーは役立つ」
土居美咲 (ミキハウス)
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サッカーは時々、ウォーミングアップに取り入れています。ボールを蹴るためにはボールの後ろに素早く入る必要があるのでテニスの初期動作に役立ちます。その他にもリフティングやコーチとネットを挟んでサッカーテニスで対戦したりもします。楽しみながら体を動かすことができて、いいと思います。また、子供の頃習っていたので泳ぐのは今も好きです。特に体に張りを感じたときなどクールダウンとして泳ぐととてもよい効果があります。
「頭でイメージしたほうが上達が早くなる」
日比野菜緒 (LuLuLun)
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13250/images/3cbddaef3861c81575f74aeae80ac804d5cae806.jpg?w=1200)
“テニス上達への近道”があるなら私も教えてほしいです!(笑)。私が好きでおすすめしたいのはイメージトレーニングです。自分の好きな選手のプレーや真似したい打ち方などを映像で見て、コートで実際に真似てみるんです。頭でイメージしているのとしていないのとでは、かなり上達に差が出ると思います。よくコーチングをしてもらって理解できないときは、『一度打って、見せてください』とお願いをしています。言葉では理解できなくても、動きを真似することでできてしまうこともあるからです。イメージトレーニングができたら、あとはひたすら球数を打つ!
「私のコートカバー力は駅伝練習の賜物」
加藤未唯 (佐川印刷)
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小さい頃はとにかく活発で体を動かすことが好きでした。幼稚園の頃は祖母と逆上がりの練習をしたこと、富士山に登ったこともよかったかなと思います。学生時代は駅伝の練習で陸上部といっしょに毎朝走っていました。その影響もあって今の私のテニスがあると思います。脚力がかなり鍛えられたおかげで、今のコートカバー力やスピードがつきました。水泳も肺活量を増やすなど体力作りにはよかったと思います。
「いろいろなスポーツで体の使い方を覚えると伸び幅が広がる」
内山靖崇 (北日本物産)
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13250/images/507cc0e27cb4cdc36d49e1800e746ff38d1c8a99.jpg?w=1200)
ジュニア選手はテニス以外のスポーツも積極的にやったほうがいいと思います。なぜなら、テニスは前後左右、上下にも飛んでくるボールに対応しないといけないので、いろんな体の使い方を覚えた方が後々の伸び幅が広がると思うからです。僕はスキーをやっていて足腰の強さが身についたと思います。野球、サッカーも好きでした。あと、アメフトのボールを投げたらサービスのプロネーションのイメージがしやすいかもしれません。ショットでいうとサービスは早いうちにコンチネンタルグリップでちゃんとした技術を教わることは非常に大切だと思います。一度癖がついてからでは直すのが難しいショットなので。
ケガを予防すれば着実にうまくなる
江原弘泰 (日清紡ホールディングス)
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うまくなるにはまず、ケガをしない身体づくりやケアの方法も勉強したほうがいいと思います。肘や肩を痛める方も多いので、きちんと予防をして常にテニスができる身体をつくることです。誰でもコートに入るとすぐにボールを打ちたくなりますが、正しいストレッチの仕方や正しいウォーミングアップなど、打つ前の準備をきちんと学んで、取り組むことも大切ですね。もし、練習時間が4時間と決まっているなら30分のウォームアップ、30分のクールダウンをしっかりと取れる環境づくりが必要。もし自分に子供ができて、テニスを始めることになったら、いろんなことをさせると思いますね。ボールを投げる、サッカーをするなど、コーディネーションの部分で多くの競技を経験したほうが全体のボディバランスもよくなると思います。僕は昔サッカーをやっていましたね。“走る”という部分はサッカーから学んだと思います。
客観的なアドバイスを素直に受け入れる
青山修子 (近藤乳業)
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小さい頃はとにかくよく走り回っていた記憶があり、今でもたくさん走る方が基礎体力がついて、自信にもつながると思います。これまでツアー生活を送ってきて一番感じるのは、指導者のアドバイスを素直に受け入れる、ということです。プレーヤーは自分の感覚にこだわり、新しいことにトライすることを嫌がることがあります。その中でも、客観的に見てアドバイスをしてくれる指導者の意見を聞き、信頼してやり続けることはいろいろなことを吸収する上で一番遠回りしない方法かなと思います。私自身もこれを実際に実行するのは簡単なことではありませんが、今後も上達できるように頑張ります。
サービスに役立つボールを投げる動作
森田あゆみ (安藤証券)
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子供の頃、とにかく走り回って、いつも外で遊んでいたのはよかったと思います。父は野球が好きで弟もやっていたので、キャッチボールをしたり、よく男子に交じって野球をして遊びました。投げる動作はサービスの動きに近いのでいいと思います。球技に触れることはすごくよかったですね。一輪車、ローラーブレードでもよく遊んで、バランス感覚が鍛えられました。冬はスキーにも行きましたが、テニスに活きているかどうかはわかりません。小学校3年からテニスを始めたときに、ほかの遊びはすべてやめてしまいました。
実戦で勝つにはサービス、リターンを磨く
越智 真 (江崎グリコ)
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テニスを楽しいと思うきっかけはラリー練習が多いと思いますが、ずっとそればかりしてしまうと、試合に出たときにサービスとリターンという問題に直面します。サーバー側ならサービスを狙ったところに打てないといけないし、レシーバー側はリターンをしっかり返せないと劣勢になります。どちらもラリー練習だけでは磨けない技術です。もしこれから始めるならサービスとリターンもラリー練習と同じくらいやれば、試合に出たときに有利になると思います。
ポジティブに取り組み、客観的な意見を聞く
仁木拓人 (三菱電機)
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昔は苦手な練習になると、集中力がぐっと落ちていましたね(笑)。今思うと、もっと集中してやればよかったと思います。不得意だろうと技術練習はポジティブに取り組む。それが上達への近道だと思います。僕の場合、知識や情報を先に入れて練習すると、うまくいかなかったときに“なぜ、できないんだろう?”と落ち込んでしまうタイプ。まずはボールを打つ楽しさを感じて、そこから生まれた疑問や課題に対し、コーチや身近な人に客観的なアドバイスを受ける。外部から得た情報と照らし合わせるほうがうまくなりやすいと思います。
ボクシングのパンチはストロークにつながる
尾﨑里紗 (江崎グリコ)
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ボクシングのパンチをするときに、足からパワーを出して腰や上半身を回旋する動作がテニスのストロークの動作と似ているんです。私は19歳の頃から取り入れていますが、ボールを打つときの運動連鎖がうまくいって腰の回旋がダイナミックになり、ボールにパワーを伝える感覚がわかりやすくなります。野球のピッチングは肩が強くなり、サービスの動作に役立つので10代の頃はやっていました。
ボレー・ボレーで反応のスピードを磨く
二宮真琴 (橋本総業ホールディングス)
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ボレー・ボレーの練習は特にダブルスで反応のよい練習になっていたと思います。遊びのような感覚でレッスンの前などにやっていたのですが、コーチにぶつけるのを楽しんでいました。私は小さい頃からテニスをやろうと決めていたわけではなく、両親が運動神経のいい子にしたかったようで、いろんなスポーツをやらせてくれて、その中でテニスを選びました。水泳、サッカー、スキー、ダンスをやっていました。いろんなスポーツをやった経験は、いろんな部分で活きているところがあり、よかったと思いますが、両親には『まだテニスに全然活きていない! もっといいプレーができる』と言われますけど(笑)。テニスだけやってきた選手もいると思いますが、柔軟性、いろんな動きができるなど、ほかのスポーツもすごくプラスは多かったと思います。
サービス力アップには野球で肩を強化
江口実沙 (北日本物産)
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私はテニスしかしておらず、水泳は少しだけでやっていました。やっておけばよかったと強く思うのは野球です。ボールを投げるのが今でもあまり得意ではなく、肩の使い方があまりよくないので遠投がまったくできません。身長(173㎝)の割にサービスが得意ではないので、野球をしていた父に今でも『なんで私とキャッチボールをしてくれなかったの?』と怒っています(笑)」
日記をつけて次に活かす
奈良くるみ (安藤証券)
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いつも基本を忘れないため、素振りは欠かさずに行っています。また、プレーの面以外では日記をつけています。試合や練習を振り返って反省したり、今後に役立てるためです。
サッカーテニスでステップを磨く
ハン・ナレ (韓国)
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大事にしてきたのはトレーニングです。ウエイトトレーニング、長い距離も、短い距離も走るトレーニング。それが今の私の土台になっています。あとサッカーテニスはすごくいいので、今もアップなどで取り入れています。ステップを細かく踏むので、テニスのプレーにもすごくプラスになります。
反応を速めるにはバドミントンがおすすめ
美濃越舞 (YCA)
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練習なら、反応を速める球出しがおすすめです。私はよく走るプレースタイルなので、コートの中でのフットワークのトレーニングを多く取り入れていて、すごく効果的かなと思います。足を細かく動かすサッカーもいいですね。オフシーズンの間にトレーニングの一環でバドミントンを少しやりました。速い反応、フットワークのトレーニングによかったです。打つほうもそうですが、動きが細かくて、すぐシャトルが返ってくるのでいい刺激になります。
トランポリンや水泳で体を整える
今西美晴 (島津製作所)
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体の使い方が重要だと思っています。今までテニスで使っていなかった部分が刺激されるようなトレーニングをすることによって、自分の体のバランスを整えられると思います。今まで使えていなかった部分、体の筋肉が偏っている部分がわかるので、テニスに必要なメニューに加え、トランポリンで飛ぶなど、決まった動きではないトレーニングも上達に役立つと思います。水泳も全身を使い、ケガ防止にもなり、体の可動域も広がるので、おすすめです。
球出し、手出しで原点を見返す
大前綾希子 (島津製作所)
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誰でもしているかもしれませんが、練習の中でもラリーだけでなく、球出し、手出しの初歩的なメニューはプロになってからもすごく大事だと思います。原点を見返すのには一番いい練習だと思います。ほかには、ランニングは日々することが自信になると思います。自分が走るのが好きというのもあるんですけど、10㎞くらい走ります。気持ちもリフレッシュできますし、積み重ねたら体力面で自信にもなります。
コーディネーション・トレーニングでイメージと動きを一致させる
松尾友貴 (橋本総業ホールディングス)
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身体づくりのために筋力トレーニングをしっかりとやるのはスポーツを楽しむ上で必須です。また、テニスに限らず、運動ができる人は頭でイメージした動きと実際の動作が一致しています。素振りやフットワークといった基本練習に運動神経を向上させるコーディネーション・トレーニングも加えると、テニスの上達につながります。“この動作をやればボールを強く打てる”という成功体験と実際の動作が合致すれば、正解も導きやすいですから。それがわかれば、間違った動作を身につけることなく、ケガなくプレーできます。
仲間と切磋琢磨し全ショットをマスター
山﨑純平 (日清紡ホールディングス)
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13250/images/2039c1283d56adfaae5395dfd1c35bbfc49e101b.jpg?w=1200)
むさしの村ローンテニスクラブで育ったのですが、テニスを習うメリットは同じ年代の仲間と切磋琢磨できるところです。テニスを続けるきっかけになるし、競い合う刺激にもなります。小さい頃に始めるなら、できないショットをなくして、すべてのプレーをできるようにすることですね。大人になってからすべてを習得するのは難しいと思うので。テニス以外では体操と水泳をやっていました。体操は幼稚園から4年、テニスが最後に始めた競技です。テニスと体操は似た動作が少なく、役立ったという実感は正直ありません。柔軟性を養えるのは間違いありませんが、その後も柔軟体操を継続しないと身体がだんだん硬くなってしまいます。
1日10㎞走り下半身を強化
綿貫裕介 (橋本総業ホールディングス)
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子供の頃は、親にいろんなことをやらされました。野球、水泳、サッカー、陸上。小さな頃からいろんなことをやるのはすごくよかったと思います。テニスでは、ジュニアの頃にひたすら走らされました。土台となる下半身強化のために、小学校高学年から中学時代まで1日10㎞くらい走らされました。それが選手生活の中で一番よかったなと思います。
まずはラケットの真ん中でボールを打てるように
志賀正人 (GODAI)
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まずはラケットの真ん中にボールを当てる感覚を身につけたほうがいいと思います。“ステンシルマークにボールを当てよう”と初期の頃はコーチによく言われました。ボールをどこへ飛ばすかは、真ん中に当たるようになった次の段階なので、最初は気にしなくていいと思います。テニス以外ではサッカーです。小学校の頃、昼休みは毎日校庭でサッカーをしていました。ボディバランスを保つ感覚、ボールとの距離感、ボールを蹴るとき、止めるときの体重のかけ方は、テニスと似ており、ずいぶん役立ったと思います。今でも練習前にテニスボールでサッカーテニスをしている選手が多いですよね。
勝つためには苦手なショットをなくす
岡村一成 (ストライプインターナショナル)
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なるべく苦手なプレーを減らすことが大事だと思います。フォアが得意なら苦手なバックハンド、ネットプレーが不得意ならボレー練習。どの技術もまんべんなくこなせるようにならないと、試合に勝つ楽しさ、テニスの楽しさは味わえません。強みを活かすテニスもありますが、隙のないプレーも相手にとって脅威です。僕もプロになる前はバックハンドが弱点でした。でも、徹底的に練習すると苦手意識もなくなり、相手にも攻められることがなくなりました。そうすれば、戦い方にもバリエーションが増え、試合を楽しむことができると思います。
サービスとフットワークは必須
吉備雄也 (ノア・インドアステージ)
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プロの世界は特にサービスが大事。日本は昔からサービス練習に力を入れない傾向もあるので、テニスを始めたときからなるべく長めに時間をつくったほうがいいです。あとはフットワーク。小さい頃からラダーを使ったステップ系トレーニングをやっておくといいと思います。今のテニスは『打って走れる』が最低条件。しっかり攻撃できて、しっかり守れれば、試合に勝つ確率も上がります。3年前までノア・インドアステージのコーチ業もしていました。そこで学んだのは、一人ひとりの個性を認識して伸ばすことです。人によっては身体の動かし方にも癖や違いがありますし、理に適った動作もあると思います。
トレーニングは必要不可欠
小堀桃子 (橋本総業ホールディングス)
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水泳は少ししかやっていなかったですが、あまりテニスに活きている実感はないです。もし、これまでに身につけたテニスの実力がゼロになってしまったら、まず走るトレーニングをやらなければいけないと思います。今、一番足りないと思うのは体力だからです。これまで技術面を中心に取り組んできたので、トレーニングをもっとやったほうがよかったなと痛感しています。小さいときにもっと走っておけばよかったですね。もっと体力があれば、連戦やタフな試合をもう少し楽に進められるかなって思います。今からでもできるので、これから頑張ります!
水泳で上半身と下半身を連動させる
内島萌夏 (昭和の森ジュニアテニススクール)
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あまり本格的ではなかったですが、水泳をたまにやっていました。テニスに直接役立つかはわかりませんが、気軽にできて、全身を使えるスポーツで、体力もつきました。また、泳ぐときは上半身と下半身を連動して動かすので、その部分は活かせているという感覚があります。小さい頃はみんなでよく鬼ごっこをしたことが、フットワークにはすごく役に立っている気がします。
日本人は脚力がないと勝てない!
本玉真唯 (S・ONEグリーンTC)
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13250/images/8701de68167e9688127eb3fca5eb461421e362f3.jpg?w=1200)
私は、中学時代に練習を球出し中心の内容に変えたことで、ミスが減ったと思います。その後はラリーも増やしましたが、球出しで基礎を培ったのでおすすめしたいです。トレーニングはひたすら走ること! 日本人選手は脚力がないと勝てないと思うんです。球出しでもサイドに振ったり、トレーニングでも瞬発系のダッシュを取り入れています。瞬発系だけでなく、持久系の走りも大事です。小さい頃は水泳やバスケットボールもしていましたが、それが今の自分にどこまで活きているのかは、まだわかりません。
やりたいプレーをイメージする
近藤大生 (フリー)
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まず“自分がやりたいと思うプレーを常にイメージできる”ことが重要ですね。そのプレーをするために必要な技術だけを練習する。これでも強くなれると思います。こうしたいという目標ができれば、練習メニューの意図も明確になりますし、練習へのモティベーションも上がります。僕の場合はピート・サンプラスに憧れてネットプレーを始めましたが、最初は彼のダンクスマッシュやかっこいいプレーばかりを目で追っていました。そのプレーにつながるファーストボレーや前へ詰めるための多くの戦術を理解できていなかったですね。そういう意味で、好きな選手や理想的なプレーをたくさん観て、観察する力も身につければ、上達のスピードは変わるはずです。
高い目標設定と動きのトレーニング
坂井利彰 (慶應義塾大学テニス部監督)
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私はグランドスラムに出て活躍したいと本気で思い始めたのが28歳のときでした。その気持ちを12歳くらいからもって、積み上げ式ではなくて、逆算して自分のテニスを見つめるメンタリティーを持ちたかったという気持ちがあります。ちょっとずつ目標が高くなっていったので、最初から高い目標を持てればよかったですね。また現役時代はウェートトレーニングをかなりやっていましたが、今振り返るともう少し動きがよくなるコーディネーションなどの動きのトレーニングも取り入れればよかったと思います。
裸足で走り回り、捻挫しないコツをつかむ
土橋登志久 (フェドカップ監督/早稲田大学テニス部監督)
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小さい頃はずっと野球をやり、冬はスキーもやりました。スキーは足腰、バランス感覚を小さい頃から鍛えられたのはすごく大きかったと思います。スピード感覚、恐怖心との戦い、その中で慣れてくると次のステップと、テニスとはタイプは違うかもしれないですけど、何かに挑戦する、恐怖心を超える部分はもしかしたらプラスになったとかもしれません。
野球は打つのはそこまで得意ではなかったですが、守るのはすごく得意でした。フットワーク、足腰、低い姿勢、何よりもボールとの距離感、打ったときにどこに走ればキャッチできる、バウンドを合わせるタイミング、そこにいくフットワークはすごくよかったと思います。
自然に囲まれた環境で木に登ったりなど、遊びもすごく大切ですね。宮崎で通った小学校は原則、裸足でした。砂利道を裸足で歩くので、痛さを逃しながら歩く術を自然と身につけました。おかげで選手時代は捻挫をしたことがありません。バランスを崩して捻挫しそうになったときに耐えるのではなくて、力を逃して倒れることが何度かあり、そのおかげで大きなケガがなかったと思っています。
早くから海外に出て視野を広げる
丸山淳一 (森田あゆみ専属コーチ)
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最初に指導してくれたコーチが厳しいトレーニングをいっしょにやってくれる人でした。毎日練習後に、腹筋、腕立て、背筋を30回3セット行い、コート2面の周りを50周走ったものです。おかげで、その後のテニス人生でトレーニングを苦に思ったことはありません。子供の頃からよく走りましたが、ジョギングは全身のコンディションも気持ちも整えてくれます。走り過ぎはテニスによくないですが、1日30分程度なら、特にメンタル面でよい効果が得られると思います。自分は小学校5年生のときから1ヵ月のアメリカ遠征に連れて行ってもらいました。おかげでテニスを日本の中だけでなく、国際的なプロのスポーツとして考えられるようになり、視野も広がって世界を目指すきっかけになっています。
基礎から教わりテニスの楽しさを学ぶ
山本育史 (日本プロテニス協会理事)
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最初は我流で楽しむ人もいますが、ちゃんと基礎、基本から習ったほうが、将来的に伸びしろが増えるように思います。我流は最初こそ楽しいかもしれませんが、上達とともに、伸びしろを止めてしまい、レベルアップしたいという欲が出てきたときに行き詰ってしまうでしょう。特にサービスですね。個人的にはラリーの楽しさを教えてくれるスクール、コーチに学んでほしいです。テニスをはじめたばかりの人は、うまく打てないから、どうしてもつまらない。技術的なアドバイスばかりを言われても混乱するので、ラリーが続く楽しさ、面白さを教えてもらえれば、だんだんとテニスが楽しくなってくると思います。その中で技術的なアドバイスを言われれば、しっかりと耳に入っていくはずですから」
水泳は体を整えトレーニングもできる
神尾 米 (日本テニス協会強化副本部長)
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13250/images/5eda9e011151176af8f632ae6dcbbee3e3fcf3a0.jpg?w=1200)
テニスを上達させるためには、持久力、瞬発力、筋力すべてを総合して持っていないといけないので、すべてにおいてトレーニングします。私は実は、テニスよりも水泳のほうが得意なんです。テニスに直接役に立つわけではないですが、柔らかく体が使えて、体を左右均等に鍛えられて持久力もつき、競技としてやれば瞬発力もつきます。“テニスには絶対水泳!”とは思いませんが、自分の体のコントロール、自分が気持ちよくなるため、水中を走るなどトレーニング、ケガをしたときは泳いで体を整えるなど、今でもすごくプールを使っていますし、おすすめです。昔はアイスホッケーやバスケットボールもやりましたが、運動のセンスがあまりなかったので何一つうまくできませんでした。ボールを投げる野球など、やっておいたら、もしかしたらよかったかもしれないです」
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