バーティが復帰大会を制す、1年前のアデレードに続く地元優勝を達成 [ヤラバレー・クラシック]

写真は表彰式でチャンピオンスピーチをするアシュリー・バーティ(オーストラリア)、後ろは準優勝のガルビネ・ムグルッサ(スペイン)(Getty Images)

WTAツアー公式戦の「ヤラバレー・クラシック」(WTA500/オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/1月31日~2月6日/賞金総額44万2020ドル/ハードコート)の女子シングルス決勝で、第1シードのアシュリー・バーティ(オーストラリア)がガルビネ・ムグルッサ(スペイン)に対する最初のチャンピオンシップスポイントをものにした。世界ランク1位のバーティは1年近く公式戦から離れていが、彼女はその力をほんの少しも失っていなかったようなのだ。

 今年最初のグランドスラム大会のための世界各地からオーストラリア入りした約1200人の選手たち(コーチ、チーム、オフィシャル含む)が課された新型コロナウイルス(COVID-19)のための厳格な14日間の検疫を含む大会前の慌ただしい準備期間は、5つの決勝とふたつの準決勝で締めくくられた。

 第1シードのバーティは昨年のオーストラリアン・オープン準優勝者で第6シードのムグルッサを7-6(3) 6-4で倒し、母国で2度目のツアー優勝を果たし――それは一度目の約1年後に起きた――その忙しい日曜日の幕を切って落とした。

 COVID-19が世界的に大流行し始めてから、バーティは一度もオーストラリアを離れていなかった。USオープンでプレーしたりフレンチ・オープンでタイトル防衛に挑戦したりする代わりに、彼女は練習したりゴルフをプレーしたり、オーストラリアン・フットボールリーグのお気に入りのチームの試合を観たりすることに時間を費やしていたのだ。

「まったく後悔はしていないわ。世界中の皆にとって、非常に厳しい12ヵ月だったと感じている。誰もが住んでいる国によって非常に様々な独特の状況に置かれていたし、オーストラリア国内でさえ州によって状況は異なっていたわ」とバーティは語った。

「私は自分が送ったような1年を過ごすことができて、非常に幸運だったと感じているの。それはポジティブなもの以外の何ものでもなかったわ。私は今、ここオーストラリアン・オープンの観客たちの前でふたたびテニスをプレーできることを心からうれしく思っている。本当に特別なことだわ」

 マーガレット・コート・アリーナにはバーティの決勝を観るため、少人数の観客たちが集まっていた。少ないと言っても、パンデミックの間にほとんどの選手が見慣れているよりも多くの観客たちだ。オーストラリアン・オープンが始まる月曜日には、メルボルン・パークに3万人のファンたちが詰めかけると予想されている。

 日曜日に会場に来ていた観客に対し、「私たちにとって、これが魔法を生み出すものなの。あなたたちがここにいて、私たちにとって特別なものを生み出してくれていることに心から感謝しています」とバーティは感謝の意を述べた。「来週にまた会いましょう!」。

 ムグルッサはこの大会の決勝までの4試合を通して2020年オーストラリアン・オープン優勝者で第2シードのソフィア・ケニン(アメリカ)に対する6-2 6-2の勝利を含めてずっとストレート勝ちを続け、総じて10ゲームしか落としていなかった。

 グランドスラム大会優勝歴2回のムグルッサは最初にブレークして3-1とリードしたが、バーティがすぐにブレークバックに成功した。ムグルッサはふたたびブレークしてサービング・フォー・ザ・セットを迎えたが、そこからバーティが勢いに乗り始めた。バーティは彼女独特のバックハンドスライスとドロップショットを使ってコートの至るところにムグルッサを走らせ続け、そこにパワフルなフォアハンドを加えてプレーに変化を加えた。彼女は最後にロブを決め、試合を締めくくった。

 オーストラリアン・オープン初日の女子シングルスはボトムハーフ(ドローの下半分)から始まるため、バーティは月曜日には試合がない。初日には24回目のグランドスラム制覇を目指すセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)、2019年優勝者の大坂なおみ(日清食品)、世界2位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)らの試合が予定されている。(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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