無敵状態のメドベージェフがチチパスを圧倒、ジョコビッチとの最終決戦へ「プレッシャーを感じるのは彼のほう」 [オーストラリアン・オープン]

写真は勝利を決定づけるブレークを決めて観客にアピールするダニール・メドベージェフ(ロシア)(Getty Images)

今年最初のグランドスラム大会となる「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦2月8~21日/ハードコート)の大会12日目は、女子ダブルス決勝とボトムハーフ(ドローの下半分)の男子シングルス準決勝などが行われた。

 ダニール・メドベージェフ(ロシア)は連勝を続けており、彼の勢いは衰えの兆しを見せない。誰も彼に太刀打ちできず、トップ10選手が相手でもそれは変わらない。もちろん彼は準決勝で、疲れきっていたステファノス・チチパス(ギリシャ)にも負けはしなかった。

 それでは次に、世界ナンバーワンのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に対してロッド・レーバー・アリーナで何が起こるか見てみよう。

 第4シードのメドベージェフは金曜日の準決勝で第5シードのチチパスを6-4 6-2 7-5で圧倒し、昨年から続いている連勝数を「20」に伸ばしてキャリア2度目のグランドスラム決勝進出を決めた。彼はそこで、初のグランドスラム制覇を目指すことになる。彼の20連勝の中には、トップ10プレーヤーに対して挙げた12試合も含まれている。

「彼はテニス界のほぼすべての強者たちを倒してきたプレーヤーだ」とチチパスはメドベージェフを評価した。22歳のチチパスは水曜日の準々決勝で2セットダウンから巻き返して第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)を倒した4時間の死闘のあと、疲労してエネルギーが枯渇しているように見えた。

 それを加味しても、この日のメドベージェフは素晴らしかった。彼は1度しかブレークを許さず、46本のウィナーのうち17本がサービスエースだった。

 彼のウィナーの中には、第3セット第11ゲームのブレークポイントで振られながらダッシュして放ったバックハンドのダウン・ザ・ラインへのパッシングショットもあった。その壮観なショットを決めたあとにメドベージェフは両手を大きく広げ、世界に「どうだ、見てみろ!」とでも言うような仕草で観客にアピールした。

「僕が勝利を確信した瞬間だったよ。僕のキャリアで最高のショットのひとつと言ってもいいんじゃないかな」とメドベージェフは自画自賛した。

 大会のフィナーレを飾る決勝で、メドベージェフはすでにメルボルン・パークで8度優勝した実績を持つ第1シードのジョコビッチと対戦する。17個のグランドスラム優勝杯を保持するジョコビッチは、男子の最多記録を持つナダルとロジャー・フェデラー(スイス)の「20」にまた一歩近づくことを目指している。

 木曜日に行われた準決勝で予選から快進撃を続けてきた世界ランク114位のアスラン・カラツェフ(ロシア)にストレートで勝ったジョコビッチは、メルボルン・パークの準決勝と決勝で17戦全勝の記録を誇っている。

「グランドスラム大会でロジャーやラファに近づこうとしてプレッシャーを感じているのは彼のほうだ。だからこそ僕は、そこで自分のベストプレーを見せたいと願っているよ。ご存じのように、僕はいいプレーさえできればビッグネームが相手でも勝つことができる。そこが重要なところなんだ。彼は確かに多くの経験を積んでいるけど、そのことは逆に僕より失うものが多いとも言えるからね」とメドベージェフはコメントした。

 2019年USオープンで初めてグランドスラム大会決勝の舞台を経験したメドベージェフは、ナダルに5セットを戦い抜いた末に競り負けて準優勝に終わっていた。

「あれはもっとも偉大な選手のひとりに対する僕の初めてのグランドスラム大会決勝だった。来たる日曜日、僕はまた別の偉大な選手のひとりに挑戦する訳だね」

 試合開始から75分後、メドベージェフはチチパスに対して2セットのリードを奪った。彼は第3セットも3-1とリードしたが、そこからチチパスがこの試合で唯一のブレークを含めて3ゲームを連取した。反撃を開始したかに見えたチチパスだったが、試合が面白くなりかけた時間帯は長く続かなかった。ベースラインから見事なディフェンス力を誇るメドベージェフは、この日のチチパスにとっては厳しすぎる相手だった。

「自分の気持ちを上手くコントロールして、あの流れを変えることができてよかったよ」とメドベージェフは振り返った。

 第3セットの出だしにメドベージェフは主審のジェームズ・ケタボンヌ氏に声をかけ、コーチでもあるチチパスの父がスタンドから「しゃべりすぎている」と訴えた。

 このふたりは過去にも因縁があり、初対戦だった2018年マイアミ・オープンの試合後にちょっとした言い合いが起きていた。メドベージェフはその試合に勝ったが、チチパスの試合中の振る舞いに対して募らせていたイライラを爆発させた。最近の彼らはメディアを通し、関係の修復を図っていた。

「過去に彼のプレーは退屈だと言ったかもしれないけど、本当にそう思っている訳じゃないよ。彼はとにかく賢くプレーし、相手を凌駕するんだ」とチチパスは少し前に話していた。

 メルボルンにはかなり大きなギリシャ人コミュニティがあり、チチパスはコートに登場したときに相手よりも大きな声援を受けた。スタジアムには収容人数の半分に当たる7500人ほどの観客が詰めかけており、メドベージェフはちょっとした野次も耳にしたはずだ。

 観客の多くはチチパスを元気付けようと応援したが、彼は終盤に少し盛り返したときを除いて決して波に乗ることはできなかった。これ以前にもナダルとジョコビッチに阻まれていたチチパスは、グランドスラム大会準決勝で3戦全敗となった。

「僕は彼らのようなトップ選手たちを倒すレベルにあるということをすでに証明しているんだ。次がもっといい結果になることを期待しようじゃないか。そのときがくることを本当に待ち望んでいるよ」と言ってチチパス前を向いた。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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