男子団体4強が決定! 準決勝は湘南工大附vs関西、相生学院vs名経大市邨 [2021高校センバツ]

湘南工大附のベスト4入りを決めたD2の北牧慶一朗/関口恒(写真◎上野弘明)

「第43回全国選抜高校テニス大会」(3月20~26日/団体戦:博多の森テニス競技場、個人戦:春日公園テニスコート、博多の森テニス競技場/砂入り人工芝コート)の大会3日日、23日の男子団体は3回戦と準々決勝が8ゲームマッチで争われ、ベスト4の顔ぶれが決まった。

 真っ先にベスト4へ名乗りを上げたのは関西(岡山)だった。3回戦で北陸(福井)を3連勝で退けると、準々決勝では静岡市立(静岡)を下して勝ち上がった古豪・柳川(福岡)を3勝1敗で破り、4強入りを決めた。

 関西は髙悠亜が柳川の1年生エース・森田皐介とのS1対決を8-2で制してチームに勢いをつけた。前崎直哉監督は「実力を出し切っても勝てるかどうかの相手。大会に入って一番いいプレーをしてくれた」と称える。準決勝に向けても「選手たちは初戦、今日の2試合と実力を発揮してくれた。格上の相手にも、どうにか3本をもぎ取りたい」と頂点を目指す。

関西は柳川を下しての4強入り

 関西と準決勝で激突するのは湘南工大附(神奈川)。3回戦では東山(京都)に連勝から追いつかれながらS3対決で振りきると、準々決勝ではトップシードの四日市工(三重)を3勝2敗で下しての勝ち上がりだ。

 全10試合の戦いを乗りきり、「一戦一戦、全力を尽くし、ひとつずつクリアしてくれた。選手たちはよく頑張ってくれた」と瀬野圭紀監督。「エースの田中が取ってくれる」と話したように、湘南工大附もやはりS1の田中佑が2試合ともに先制することで流れに乗った。「まだ終わりではない。相手どうこうではなく、目の前の一球に全力を尽くす」と指揮官はさらに上を見据えている。

 2018年大会以来の優勝を目指していた四日市工だが、ベスト8で戦いは終わりを告げた。それでも徳丸真史監督は、「コロナ禍で練習も試合も何もできず、その中で選手たちは力を出しきってくれた。大会に出場させてもらっただけでも十分。この負けを生かして、これから夏に向けてどうするか。選手たちには期待しています」と晴れやかに前を向いていた。

四日市工はベスト8で姿を消した

 19年の第41回大会に続く連続優勝を狙う相生学院(兵庫)もしっかりと4強に名を連ねた。しかし、簡単な勝ち上がりではなかった。3回戦では粘る霞ヶ浦(茨城)を3勝1敗で何とか振りきり、新田(愛媛)との準々決勝では取りつ取られつのシーソーゲームをS3対決でかろうじてものにした。

「どこが勝つか分からない。戦力は拮抗している」という相生学院・澁谷竜矢監督の言葉は決して謙遜ではないだろう。「毎年、準々決勝は激戦になる。最後まで気が抜けなかった。総合力とチームワークで戦うチームだが、トータルで勝利を得ることができた」。準決勝についても「気が抜けない」と気を引き締める。

S3大矢穣士が準決勝進出を決めた相生学院だが頂点へは簡単な道のりではない

 準決勝で前回王者に相対するのは名経大市邨(愛知)だ。3回戦で日大三(東京)を3勝1敗で下すと、準々決勝では鳳凰(鹿児島)を3勝0敗で退けて「やっとベスト4入りの壁を乗り越えられた」と若林勇希監督は笑顔を見せた。しかし直後に「1勝でも多く勝てるように」と視線を鋭くする。ここまでくれば、狙うは頂点のみだ。

 4強には関東、東海、近畿、中国の各地区の強豪が顔を揃えた。明日の準決勝は湘南工大附vs関西、相生学院vs名経大市邨のカード、ついに3セットマッチの戦いへと突入する。

名経大市邨は念願のベスト4進出

 大会4日目の24日は、博多の森テニス競技場で男女団体の準決勝、男女個人の本戦1、2回戦が行われる。団体準決勝は3セットマッチ、個人戦本戦1、2回戦は8ゲームマッチで、ともに9時30分開始予定だ。

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編集部◎杉浦多夢 写真◎上野弘明

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