望月慎太郎を破ったコキナキスがマスターズで3年ぶりの勝利 [マイアミ・オープン]
暑く湿気の高かったその日の午後はいくつかの試合でヒートブレイク(酷暑休憩)が採用され、選手たちはチェンジコートの際にアイスバッグを帽子の下に滑り込ませて熱を冷まそうとしていた。
このコンディションはジャック・ドレイパー(イギリス)にとって、耐え難いものだったようだ。彼はミカエル・ククシュキン(カザフスタン)に対する試合中に暑さに参ってしまい、セットポイントで倒れて5-7となったところでリタイアを余儀なくされた。ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した19歳のドレイパーは大会スタッフに助けられて起き上がり、何とか自力でコートをあとにした。
「眩暈がして、倒れてしまったよ。暑さにやられてしまったんだ」と試合後に説明したドレイパーは1月に新型コロナウイルス(COVID-19)に感染していたことを明かし、「テニスをできなかった期間を通り抜けてきたから、肉体的にもっと改善させていかなければならないね。試合に耐えうるフィットネスがまだ最高の状態じゃないんだ」と言い添えた。
世界ランク243位で肩のケガからカムバックを果たそうと奮闘しているタナシ・コキナキス(オーストラリア)は望月慎太郎(Team YUKA)との予選勝者同士の対戦を6-3 6-3で制し、ATPマスターズ1000の大会では3年ぶりとなる勝ち星を挙げた。
3年前の同大会で予選を突破したコキナキスは、2回戦でロジャー・フェデラー(スイス)を3-6 6-3 7-6(4)で倒す金星を挙げていた。彼は1年以上ツアーから離脱したあと、先月に復帰を果たしていた。
2月にトップ100入りを果たし将来を嘱望される20歳のセバスチャン・コルダ(アメリカ)はラドゥ・アルボット(モルドバ)を6-3 6-0で退け、同大会のデビューを勝利で飾った。
そのほかの試合ではマリン・チリッチ(クロアチア)、ミオミル・キツマノビッチ(セルビア)、アルヤズ・ベデネ(スロベニア)、ジョーダン・トンプソン(オーストラリア)、テニス・サングレン(アメリカ)、19歳のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)、ジョアン・ソウザ(ポルトガル)、日本の内山靖崇(積水化学工業)らが2回戦に駒を進めた。(APライター◎スティーブン・ワイン/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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