シフィオンテクがプリスコバに『ダブルベーグル』で圧勝、今季2勝目で初のトップ10入りが確定 [イタリア国際]

写真はイタリア国際で優勝し、チームに抱えられてポーズを取るイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)

WTAツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(WTA1000/イタリア・ローマ/5月10~16日/賞金総額183万5490ユーロ/クレーコート)の女子シングルス決勝で、第15シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が第9シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を『ダブルベーグル』の呼び名で知られる6-0 6-0で下して優勝を遂げた。試合にはわずか46分しかかからず、シフィオンテクは13ポイントしか落とさなかった。

 もし彼女がこのようにプレーし続ければ、2週間以内に始まるフレンチ・オープンのタイトルを防衛するのに何の問題も抱えないだろう。

「間違いなく、今日は私にとって最高の日ではなかったわ。イガは今日、素晴らしいテニスをしていた」とプリスコバはコメントした。

 これはシモナ・ハレプ(ルーマニア)がブカレストでアナスタシア・セバストワ(ラトビア)を圧倒したとき以来、WTAツアー決勝における5年ぶりの『ダブルベーグル』だった。


WTAツアー決勝での“ダブルベーグル”は5年ぶり(Getty Images)

「テニスの世界では、物事が自分に有利な方向に進まないこんな日があるものなのだと思うの。今日のことは直ぐに忘れることにするわ」とプリスコバは言い添えた。

 シフィオンテクはフォアハンドとバックハンドの双方から17本のウィナーを叩き込み、アンフォーストエラーは5本しかなかった。それに対してプリスコバは、ウィナーが5本でアンフォーストエラーは23本だった。

 2019年大会で優勝していたプリスコバは、フォロ・イタリコで3年連続の決勝を戦っていた。29歳のプリスコバは第2セットの序盤にフラストレーションからラケットをコートに叩きつけ、スポーツマンらしからぬ行為のためにコードバイオレーションの警告を受けていた。

 昨年のパリで世界ランク54位ながらグランドスラム初タイトルを獲得して世界を驚かせたシフィオンテクにとって、今週を通してすべてが容易に進んでいた訳ではなかった。

 彼女はバーボラ・クレイチコバ(チェコ)に対する3回戦で2度マッチポイントを凌がなければならず、それから土曜日には雨で準々決勝が翌日にずれ込んだことで1日に2試合――第5シードで2017年と18年に2連覇を達成した実績を持つエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)と17歳のコリ・ガウフ(アメリカ)を退けた――に勝たなければならなかった。

「厳しい1週間だったけど、すべてを切り抜けることができて本当にうれしいわ。私は今日、本当に集中していた。自分を心から誇りに思う」とシフィオンテクは語った。

 このキャリア3つ目のタイトルでシフィオンテクは大会後に更新されるWTAランキングで9位に上昇し、初のトップ10入りを果たすことになる。

 このあとにはダブルス決勝が行われ、繰り上がり出場から快進撃で勝ち上がってきたシャロン・フィッチマン(カナダ)/ジュリアーナ・オルモス(メキシコ)がクリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)/マルケタ・ボンドルソバ(チェコ)を4-6 7-5 [10-5]で倒して栄冠に輝いた。フィッチマン/オルモスはこれに先立ち、前日から延期となっていた準決勝で第4シードの青山修子(近藤乳業)/柴原瑛菜(橋本総業ホールディングス)を6-3 6-2で破っていた。(APライター◎アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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