「感染後は体調が優れなかった」 4月のコロナ感染を振り返るメドベージェフ
「いい気分だ。大事なのは結果よりも自分のプレーレベル。継続性を持ってプレーすることができた。でも練習ではもっとよかったから、まだ改善の余地はある。次の試合では勝利とともに内容、プレーレベルにも満足できればいい」
今大会のサーフェス、コンディションはオーストラリアン・オープンに近いという。
「今日の勝利で希望は大きくなった。今年のこの天候、このサーフェス、このボールなら、僕はハードコートと同じようなプレーができる。オーストラリアン・オープンとさほど変わらない。大きな大会で今の状態を保てれば、大きなことを成し遂げられる。当然、タフな相手ばかりだ。全豪で決勝までいけたけど、3回戦でフィリップ・クライノビッチ(セルビア)に負けそうになった。(6-3 6-3 4-6 3-6 6-0で勝利)。ロラン・ギャロスで負けるとしたら、相手が本当に素晴らしいプレーを見せたときだけだ。凄く自信があるし、動きもいいし、スライディングもいい。ドロップショットでウィナーを決められたのは今日の試合1本だけかな? 最高の状態だよ」
彼はまた、ボールの好みについて語った。
「すべてのテニス選手は自分の好みのボールがあり、感じ方も人それぞれだ。過去の大会ボールについてあれこれ言いたくない。もし僕がこのボールはよくないと言ったら、一般的に悪いボールという意味ではないよ。自分にとってはよくないだけ。ハードコートでこのボールは好きだが、クレーではコントロールしづらいということもある」
今大会のボールはコントロールしやすく、勝ち進む自信も膨らんでいる。
「今年5月にUTS(Ultimate Tennis Showdown/フランス・ニースで開催されたエキシビションマッチ)で、何時間も練習したんだが、そのときのボールはあまりいい感触ではなかった。でも、ここに到着して打ってみたら、ここのボールはずっと軽くて、飛ぶのも速い。ベースラインの手前にも落とすときもコントロールしやすかった。今日はアンフォーストエラーが16本で、そのうち4つはダブルフォールト。つまりエラーは12本。1セットに4本の計算だ。これは素晴らしい数字だと思う。このような数字を残せば、大きな大会で優勝できると思う」
4月に新型コロナウイルス(COVID-19)に感染したが、その期間をどのように過ごし、どんな影響があったかを語った。
「このテーマについて話すのは簡単じゃない。コロナウイルスに感染して隔離され、10日間は自宅にいた。少しトレーニングをしようと思っても、体調が優れないからあまりできなかった。僕のアパートは狭いしね。陽性だと判明して2日間は少し体調が悪かったけど、重症ではなかったから、その後は普通の生活ができた」
コロナウイルスの影響は1ヵ月以上感じたという。
「マドリッドに着いたとき、体調は95%くらいかなと思っていた。でも、今振り返ると60~70%くらいだったのかなと思う。それくらいコロナウイルスは体に影響する。感染してから5~6週間は影響があったと感じる。体調が100%に戻ったのは1週間半前、モスクワから戻ってきたときだ。今は3時間試合、3時間練習、そのあとにフィジカルトレーニングだってできる。当然疲れるけど、体はそれに耐えられる」
東京オリンピックに出場するつもりだ。
「自分にとって初めてのオリンピックだから、楽しみにしているよ。ロシアには素晴らしい選手が揃っているから、ダブルス、ミックスダブルス、何でも大きな可能性がある。もちろん、自分のシングルスもある。素晴らしい経験になるだろう。コロナ禍なので、いつもの大会とは異なるだろう。条件面を考えると、もし、14日間部屋に閉じこもらないといけないなら、テニス選手は誰も出場しないだろう。いま自分が聞いている限りでは、大会の5日前に到着すれば出られるという。あとは時差ボケを解消できればいい。この条件が変わらなければ多くの選手が出場するはずだ」
現在はモナコを拠点とし、流暢なフランス語を話して地元ファンの心も掴んでいる。
「ロラン・ギャロスでフランス人相手に戦うのはきついものだ。僕自身3度経験している。でも、ここでは多くのフランス人が応援してくれるし、観客も素晴らしい。大きな力になる。今日は観客がいて素晴らしい雰囲気だった」
今大会後はウインブルドンに向けての準備期間が短くなるが、さほど気にしていない様子だ。
「僕だけじゃなく、誰もこの2年間はグラスコートで練習していないんじゃないかな。でもウインブルドンに戻れるのは素晴らしい。もしフレンチ・オープンで勝ち進んで、ハレ、クイーンズクラブをスキップしていきなりウインブルドンに行ったら大変だね! そこで例えばケビン・アンダーソン(南アフリカ)のようなビッグサーバーと1回戦で対戦したら終わりだ。今年は誰にとっても難しいだろうけど、ベストを尽くすしかない」(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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