13回のブレークが乱れ飛んだ最終セットを制したハチャノフがコルダに勝利 [ウインブルドン]

写真はカレン・ハチャノフ(ロシア/右)とセバスチャン・コルダ(アメリカ)(Getty Images)


 2年ぶりの開催となる今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月28日~7月11日/グラスコート)の男子シングルス4回戦で、第25シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)がセバスチャン・コルダ(アメリカ)との接戦を3-6 6-4 6-3 5-7 10-8で制して初のベスト8進出を決めた。

 コルダは理由を説明できず、ハチャノフも同様だった。最終的に10-8でハチャノフのものとなった摩訶不思議な第5セットでは13回ものブレークが起き、ふたりの選手はどうすればそのようなことになるのか答えを見つけられず途方に暮れることになった。

「何が起きていたのか分からないよ。僕たちははどうしてもサービスゲームをキープすることができなかったんだ」とウインブルドンに初参戦だったコルダはコメントした。

 第5セットで最初にブレークしてリードを奪ったのはコルダのほうで、彼は2度リードしたがその都度直ちにブレークバックされた。その後もお互いに何度かブレークし合い、ハチャノフは4度目のサービング・フォー・ザ・マッチをようやくものにした。

「説明するのは難しいよ。僕たちは2人ともストレスを感じ、どんどん硬くなっていったんだ。それは明らかだね。隠す必要はないよ」とハチャノフは振り返った。

 この敗戦はコルダにとって完璧な21歳の誕生日となるはずだったものに水を差したが、オールイングランド・クラブで誕生日を迎えるところまで勝ち進めという事実だけでもかなり特別なことだった。

「大会を通しての戦いぶりと今日の試合について、僕は変わらずとても満足しているよ。テニスをしようと決めた日から、僕はずっとウインブルドンで誕生日を迎えることを夢見てきたんだ。僕がここでその日を迎えたなら、それは僕が本当にいい週を送ったということになる訳だからね」とコルダは語った。

 しかしコルダは今のところ、家族のコレクションに自分がグランドスラム大会で初めて獲るタイトルを加えるチャンスをもう少し待たなければならない。彼は1998年オーストラリアン・オープン優勝者であるペトル・コルダ(チェコ)の息子で、1週間前にLPGAツアーの全米女子プロゴルフ選手権でメジャー初制覇を果たしたネリー・コルダ(アメリカ)の弟なのだ。

 そして恐らく、彼が終盤にサービスゲームをキープできなかったもうひとつの理由がある。コルダが5セットマッチをプレーしたのは、これが初めてだったのだ。

「これは僕にとって、完全に新しい経験だったよ。大会に出るたびに僕は新しいことを学んでいるんだ」とコルダ話した。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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