「プレッシャーへの対処が難しくなった」2回戦に勝利も苦しんでいることを明かしたシフィオンテク [USオープン]
今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月30日~9月13日/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、第7シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)がフィオナ・フェロを3-6 7-6(3) 6-0で下した。
「間違いなくタフな試合だった。何故か足の調子が悪く、スタートがよくなかった。でも初めてのことじゃないから、今後何とかしたい。第2セットで少し戦術を変えた。ローマで戦ったバーボラ・クレイチコバ(チェコ)との試合に凄く似ている感じがした。いつもは自分から攻めたりラリーを組み立てるのに、この試合ではただボールを返すだけになってしまったから、苦しかった。自分が硬くなってしまったから、それがポイントを取る唯一のチャンスだと思ってプレーした」
硬くなった理由は?
「難しい質問。ただプレッシャーを感じただけ。以前なら心に余裕があって上手く乗り越えられたけど、今は頻繁に起きるから対処するためのエネルギーが減っているみたい。グランドスラムではいつもならもっと楽に戦えた。自分のフィジカルとテニスに集中するだけで、戦う準備ができていたから。ここでも準備はしっかりできたけど、自分のランキング、これまで経験してきたすべてのことによってプレッシャーが大きくなっていると感じている。表現するのが難しいけど、そんな感じ。でも、何度かツアーで優勝すると、どんな選手も経験するものだと思う」
気持ちを切り替えるためにたくさん本を読んでいると聞いた。
「もう読み終えたの。3週間くらいかかったかな? 昨日読み終えて泣いてしまったの。そのせいで今日の試合は感情的になったのかもしれない」
『風と共に去りぬ』を読んだ感想は?
「大好きな作品。この本にはすべてが詰まっている。この本が歴史的に正確なのかは調べてないからわからないけど、全然違う世界に入ることは楽しかった。自分が突然19世紀にタイムスリップしたみたいだった」
英語? ポーランド語?
「ポーランド語に決まってるでしょ!」
今まで読んだ中で一番長い本だった?
「そうだと思う。あとケン・フォレットの小説も読んでいる。彼のは2つシリーズがあるけど、それをひとつだと思って読むと結構長い」
次に読む予定の本は?
「しばらく休憩したい。まだ『風と共に去りぬ』の余韻が強く残っているから。それは冗談なんだけど、ジュニアのとき、読書にハマっちゃったときがあるの。午前2時まで読み続けて、翌日の試合に負けてしまった。ちょっと馬鹿らしいけど、まだ16歳だった。皆がパーティーに行っている間、自分は朝2時まで本を読み続けたの」
ローマでの試合を思い出したと言った。
「ローマではカロリーナ・プリスコバ(チェコ)に決勝で勝って、ハッピーだった。でも、今は自分が最初からもっと安定したプレーができると思うから、そこまで気持ちが高ぶっていない。そしてストレスがある。ストレスと上手く対処する方法を今探しているところ。でも、今日のようなプレーで勝てたことは大きなプラス。以前なら調子が悪いと諦めていた。自分がやってきたことを出せないなら、試合をする意味がないとさえ思っていたから。私はまだ先に進めるし、プレースタイルも変えられる。ほかに選択肢がないからかもしれない。多くの選手が自分のスタイルに固執して負けるのを見てきた。難しいけど、2度もプレースタイルを変えて勝つことができた。今後はそうならないようにしたいけど、テニスではいろんなことが起こるもの」
次はアネット・コンタベイト(エストニア)との3回戦になる。メンタル面でどんな風に臨むのか。
「いつもうまくマインドセットをしようとしているけど、難しい。だから今コートで苦戦している。アネットは素晴らしいプレーを見せている。上手くできるかわからないけど、やってみる。それでうまくリラックスできれば、自分にとっては今一番大事なことだから」
今夏にホベルト・フルカチュ(ポーランド)に勝ったのはどんなものだったか。
「彼が本気じゃなかったのは確か。でも、ポーランドで試合をしたから楽しかった。地元で対戦できる初めての機会だった。本当に楽しかった。いつも同じように練習してトレーニングするのは精神的にきついものだから、凄くいいリフレッシュになってエネルギーもたくさんもらった。自分にとって初めてのエキシビションマッチだから、どうすればいいのかわからなかった。昔一度出たけど、そのときはまだ誰にも知られていなかったから、まったく別物だった。あの経験は本当に素晴らしいもの。自分が好きなものを見つけられた気がした。エキシビションでは勝たなくてもいいから、トリックショットばかりを狙ったりできる。凄く楽しかった」(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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