決勝は島袋将対白石光の顔合わせに、ダブルス初代王者は柚木武/楠原悠介 [Uchiyama Cup]
北海道・札幌を舞台に行われている国内大会「Uchiyama Cup」(9月5〜6日予選、7日〜12日本戦/カテゴリーJTT-1/賞金総額300万円/札幌市平岸庭球場/ハードコート)は本戦5日目を終えた。
男子シングルス準決勝、第4シードの白石光(早稲田大学)とノーシードから勝ち上がった鈴木昂(イカイ)との対戦は立ち上がり、確率の高いファーストサービスで堅実にプレーをした白石のペースに。第3、第7ゲームで鈴木のサービスをブレークし、第1セットは白石が6-2で奪取する。
第2セットは鈴木が白石のバック側に軌道の高いスピンボール、フラット、低く滑るスライスなど、いろいろな球種を配球してきたことにより白石にミスが出始める。6−3で鈴木が取り、勝負はファイナルセットへ。
鈴木昂
互いにブレーク合戦からスタートする中、先にリードしたのは鈴木だった。一時は3-1とリードとするが、白石の粘りとアグレッシブに攻める硬軟取り混ぜた展開に鈴木のミスが増え、3-3に戻されると、どちらに転ぶかわからない展開に。第8ゲームで鈴木のファーストサービスの確率が落ちたところを白石がブレークして5-3。白石が次のゲームをラブゲームでキープし6-3で決勝進出を決めた。
白石光
もう一つの準決勝、第1シードの島袋将(有沢製作所)と竹島駿朗(Team REC)の対戦はパワーで押したい島袋と、それを打たせない竹島というある種、噛み合った展開に。第1セットは、一進一退の攻防からタイブレークで島袋が2本のダブルフォールトをおかし、竹島が7-6(4)で先取する。
第2セットも竹島の緩いボールの配球と強風でアグレッシブにいききれない島袋だったが、5-5の第11ゲームで打ちにいってミスの出た竹島からブレークを奪うと、次のゲームをキープして7-5。この準決勝もファイナルセットへ突入した。
第3セットではセット奪取の流れから、第1ゲームで島袋がブレークを先行。第3ゲームも集中力の落ちた竹島のサービスゲームをブレークすると、そのまま6-2で決勝進出への扉を開いた。
試合後の竹島(左)と島袋
男子ダブルス決勝は、経験の河内一真(フリー)/鈴木昂(イカイ)と若さの柚木武(チームralosso)/楠原悠介(伊予銀行)との対戦。連戦の疲れが見えた鈴木のサービスゲームを第1ゲームでブレークした柚木/楠原が勢いに乗り、6-2 6-3で優勝。190cm超えの長身から繰り出す柚木のパワーあるサービスと楠原のテクニックが見事に噛み合い、サービスキープに一切の隙を見せることがなく大会初代王者に輝いた。
準優勝の河内(右)/鈴木
男子シングルス準決勝
○島袋将(岐阜・有沢製作所)[1] 6-7(4) 7-5 6-2 ●竹島駿朗(東京・Team REC)[6]
○白石光(東京・早稲田大)[4] 6-2 3-6 6-3 ●鈴木昂(滋賀・イカイ)
男子ダブルス決勝
○柚木武(チームralosso)/楠原悠介(伊予銀行)6-2 6-3 ●河内一真(フリー)/鈴木昂(イカイ)
優勝ペア柚木武/楠原悠介コメント
「大会が中止になっていく中、開催していただけて本当によかった。楠原さんは一つ上の先輩ですが、いつも楽しくできるし、慣れもあるので戦いやすい。また機会があったらお願いしたい。シングルスはケガでリタイヤしてしまい、フィジカルの大切さをあらためて感じているので、今後はトレーニングも頑張っていきたい」(柚木)
「自分たちはサービスキープが基本で、どこでブレークできるか、というところで苦しむので、今日の試合は最初のゲームでプレークできたのが大きかった。(柚木は)同じ法政大学出身で、学生時代も一般大会に一緒に出ていた。パワーがあるので安心感があり、JTA大会だといまだ無敗。その中でも賞金総額300万円の大会は初優勝なのでとてもうれしい」(楠原)
情報提供◎大会実行委員会 写真◎長浜功明 / Uchiyama Cup
関連リンク
トーナメントディレクター内山靖崇の思い(コメント)
Uchiyama Cup|公式サイト
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