向上したナダルが対戦相手に「力がない」と感じさせる勢いで勝利 [オーストラリアン・オープン]
今年最初のグランドスラム「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・メルボルン/本戦1月20日~2月2日/ハードコート)の大会6日目、男子シングルス3回戦。
「僕は上達する必要があった」とラファエル・ナダル(スペイン)は言った。「そして、僕は上達したんだ」。
この分析と自己評価は第1シードのナダルが3回戦で100分もかけずに第27シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)を6-1 6-2 6-4で下し、グランドスラムで最多タイの20勝目となるタイトルまでまた一歩近づいたあとに出た。
「彼が心地よくプレーしているときには、できることは何もないよ」とカレーニョ ブスタは完敗を認めた。
左腕から放たれるナダルのフォアハンドのダウン・ザ・ラインは完璧に狙ったところをとらえ、「読むのが不可能」だとカレーニョ ブスタは説明した。
「ダメージを生み出し始めた」とナダルが言うサービスは、ほとんど非の打ちどころがなかった。「これはよいニュースだ」と彼は手応えを口にした。
彼にとってのよいニュースは、ほかにもたくさんあった。ナダルは自分のサービスからの62ポイントのうち52本を取り、相手に決してブレークチャンスを与えなかった。試合全体の125ポイントの中で7本しかアンフォースとエラーを犯さず、6倍以上に当たる47本のウィナーを決めた。
「間違いなく、今大会ここまででの僕の最高の試合だった」とナダルは振り返った。「これ以前のラウンドと今日の試合の間には、大きな違いがあったよ」。
“このラファ”に相対すると、「ほとんど対抗する力がないと感じる」とカレーニョ ブスタは脱帽した。
しかもナダルはこれを、テレビを遅くまで観ていたにも関わらずやったのだ。グランドスラムのタイトル数で彼が追っているロジャー・フェデラー(スイス)が最終的に午前1時近くに4回戦進出を決める前に第5セットのタイブレークにまで追い込まれた試合を、ナダルは観ていたのだという。
それは、混沌とした大会5日目の一部だった。その金曜日、24回目のグランドスラム制覇を目指していたセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)と前年度覇者の大坂なおみ(日清食品)が相次いで敗れた。元世界ランク1位の大坂は、女子テニス界でセンセーションを巻き起こしている15歳のコリ・ガウフ(アメリカ)を前に屈した。
そしてその傾向は、女子の部では大会6日目にも続いた。第2シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)と第6シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)も敗退し、つまりトップ13シードのうち8人が早くも姿を消したのだ。
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