「正しくあろうとするより、お互いをよりよく理解しようと努力することで世界が変わる」メンタルヘルスについて語るアザレンカ [WTAインディアンウェルズ]
WTAツアー公式戦の「BNPパリバ・オープン」(WTA1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/10月6~17日/賞金総額876万1725ドル/ハードコート)の女子シングルス3回戦で、第27シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)が第7シードのペトラ・クビトバ(チェコ)を7-5 6-4で下しベスト16に進出した。
「いい試合だった。予想通り接戦になった。リズムを掴むのが難しく、自分から仕掛けてアグレッシブにプレーする必要があった。両セットとも上手く取れたことに満足している。特に大事なポイントでのプレーがよかった。チャンスを生かせた」
上手く試合を終わらせることができた要因。
「我慢しながらチャンスを生かすことが重要だった。彼女を立ち直らせないように意識した。自分のためにチャンスを組み立てようとした。アグレッシブに戦い、自分の戦略が正しいと自信を持ってプレーし、それを遂行した。集中できたおかげで上手くいった」
次はアリャクサンドラ・サスノビッチ(ベラルーシ)とのベラルーシ勢対決になる。
「面白い試合になると思う。同じ国同士の対決は珍しいから。でも彼女とは何度も顔を合わせている。アリャクサンドラが4回戦に進出したことを喜んでいる。最近、あまりいい結果が出ていなかったようだから。彼女はプレッシャーもなく思い切ってプレーしている。失うものがない。そういう相手との対戦はいつも危険よ。選手は誰でもまず自分のことに集中しなければならない。私はここにいるのは、自分のテニスをレベルアップさせるため。自分のプレーを変化させるには長い時間をかけて自分のプレーを理解する必要がある。その変化をどう自分のプレー向上に生かし、前に進めるかが大事になる」
例年は3月に開催されるインディアンウェルズがこの秋の時期に行われるのはどんなものですか?
「この2年間はいつもの違う状況で大会が開催されてきた。大会が開催できていることにとても感謝している。毎年同じ時期に同じ大会に出場していると、それが当たり前のように感じてしまう。またここに戻ってこられて本当にありがたい。この場所の美しさ、この大会が非常によく組織されていることを今回また見ることができてうれしい。この大会が中止だったのはとても残念だったから」
今日は世界メンタルヘルスデー。選手として一個人の人間としてメンタルヘルスについてどのように考えている?
「メンタルヘルスについての考え方が世界的に変化している。誰かがフィジカル面でケガを負ったときは、見て明らかだから皆が心配する。その選手に対して同情する気持ちが生まれる。メンタルヘルスは目に見えないもの。だけど、フィジカルと同じだけ体に強い影響を与える。メンタルヘルスの問題に直面したとき、うまく対応するための手段がたくさんあることが理想的。この問題に皆が気付いて意識することが重要なの。スポーツではメンタルヘルスがとても危険なものになり得る。選手はパフォーマンスアップのためにメンタルコーチを雇ったりする。チーム外の人物がよりよい選手になるために好影響を与えてくれるかもしれない。メンタルヘルスはコートの内外で自分がどんな気持ちでいられるか、そして若い選手がSNSにどう対処して、心のいいバランスをいかに保つか。だから、選手にとって物凄く大事な課題。すべての人間には感情があり、自分の役割をどう果たしていくかが注目される。この議論は凄く大事なことで、今後も続いて欲しいと思う。対処法、解決方法が増えるといい。選手が自分をプロモーションする方法としても利用されるべきもの。その面でも重要。お互いをよりよく理解することが必要だと思う。昨日SNSで引用したメッセージをここで繰り返したい。皆が正しくあろうとするよりも、お互いをよりよく理解しようと努めることで世界が変わると思う」(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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