ワクチン未接種でも2022年オーストラリアン・オープンに出場できる可能性が浮上

写真はイメージ(Getty Images)


 オーストラリアに入国するための必要事項に関する政策転換により、新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンを接種していないテニスプレーヤーたちが14日間の検疫期間を取ることで2022年最初のグランドスラム大会でプレーすることを許可される可能性が出てきた。

 政治指導者たちは先週、ワクチンを2度接種していないプレーヤーは来年1月にメルボルンで行われるオーストラリアン・オープン出場のために必要な入国ビザを取得する可能性が低いとコメントした。

 漏洩したWTA(女子テニス協会)から選手評議会に送った電子メールによると、ワクチン未接種の選手がビザを取得できる可能性は高いが検疫用のホテルで2週間の隔離を行う必要があることを示唆していたことを月曜日にニューヨークタイムズ紙とメルボルンのジ・エイジ紙が報じた。完全にワクチンを接種した選手に関しては、検疫を受けなくてもよいことになっている。

 電子メールには「最近になって他の関係者によって広められた来年のオーストラリアン・オープンで選手に課される可能性がある条件について不正確で誤解を招く情報を明白にするため、皆さんに連絡する必要があると感じています。我々はここ数ヵ月、テニス・オーストラリア(豪州テニス協会)の運営委員会と定期的に連絡を取り合っています。彼らは先週の金曜日、選手評議会でいくつかいい知らせをくれました」と書かれていた。

 豪州テニス協会はまだ詳細について政府と調整中とのことだが、ビクトリア州が来月までに成人のワクチン接種率が90%に達しそうな見通しであるため「オーストラリアン・オープンに参加するプレーヤーのための条件は大幅に改善されることが確認された」と電子メールに記されていた。それによれば、プレーヤーは12月1日からオーストラリアに入国することを許される。

 グランドスラム大会でのプレーヤーの条件について、豪州テニス協会はまだ政府の様々なレベルと話し合っている最中だと説明した。

「この1週間で規制が緩和されたことで、誰もが元気づけられました。我々はオーストラリアン・オープンを可能な限りパンデミック前に近い状況で開催できると楽観しています」と豪州テニス協会は声明文の中で述べた。

 ビクトリア州のスポーツ大臣を務めるマーティン・パクラ氏はメルボルンのラジオ局『3AW』の取材に応じ、「すべての選手が要件を理解し、ワクチン接種を受けていない選手が受ける時間が十分あるうちに」決断は下されると語った。

 大会と政府の間でこれから解決しなければならない重要なポイントは、「ワクチン未接種の外国人がオーストラリア入国を許可されるか、そしてもし許可されるならどのような条件となるかという問題だ」とパクラ氏は話した。

 厳しい出入国制限を行ってきたオーストラリアは18ヵ月ぶりに国境を開く準備を進めているが、それは来月から州ごとに段階的に進めていくもので国全体のワクチン接種率にも依存している。オーストラリアでは完全にワクチンを接種した人々が未接種の人々に比べ、制限が緩和されている。(C)AP(テニスマガジン)

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