前回大会優勝国フランスがカナダに敗れる波乱の幕開け [ビリー ジーン・キング・カップ]
女子テニスの国別対抗戦「ビリー ジーン・キング・カップ(旧フェドカップ) by BNPパリバ ファイナルズ」(チェコ・プラハ/11月1~6日/室内ハードコート)が開幕し、初日は各グループのラウンドロビン(総当たり戦)第1戦が行われた。
グループAはカナダが前回大会優勝国で第1シードのフランスを2勝1敗で、グループBはベルギーがベラルーシを2勝1敗で、グループCはスペインがスロバキアを2勝1敗で、グループDは第4シードのチェコがドイツを2勝1敗で下し、それぞれ白星スタートを切った。
カナダは勝負がかかったダブルスを制し、前回大会優勝国フランスを倒した。シングルスで星を分け合ったあと、ガブリエラ・ダブロウスキー/レベッカ・マリノ(カナダ)がクララ・ビュレル/アリゼ・コルネ(フランス)を6-3 7-6(6)で退けた。カナダがフランスに勝ったのは初対戦だった1980年以来で、対戦成績は2勝3敗となった。
「私たちは本当に自分たちを誇りに思うべきだわ」とマリノはコメントした。
第1試合で世界ランク353位のフランソワーズ・アバンダ(カナダ)が1セットダウンから挽回して同105位のフィオナ・フェロ(フランス)を4-6 6-4 6-4で倒す番狂わせに成功し、第2試合ではコルネがマリノに6-4 7-6(5)で勝ってダブルスに持ち込まれていた。
「最初は少し緊張していたけど、私の思い通りに進んでいってうれしいわ」とアバンダは振り返った。
グループBはグリート・ミネン(ベルギー)がイリナ・シマノビッチ(ベラルーシ)を6-2 6-2で破ったあと、エリース・メルテンス(ベルギー)が第2セットを落としながらも立ち直ってアリャクサンドラ・サスノビッチ(ベラルーシ)を6-2 4-6 6-2で振りきり勝利を決めた。
ダブルスではベラ・ラプコ(ベラルーシ)/サスノビッチがキルステン・フリプケンス(ベルギー)/メルテンスを6-4 6-3で下し、一矢報いた。
スペインとチェコはそれぞれシングルスで1勝1敗となったが、最後のダブルスに勝って勝利を決めた。
火曜日にはカナダがロシアと、ベルギーが第2シードのオーストラリアと、スロバキアが第3シードのアメリカと、ドイツはスイスと対戦する。
かつてフェドカップの名で知られたこの女子国別対抗戦は昨年、男女平等と社会的正義のために生涯を通して戦ったレジェンドのビリー ジーン・キング(アメリカ)を称えるために名称を変えた。
大会は元々2020年4月にハンガリー・ブダペストの室内クレーコートで開催される予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによりまず1年延期され、今年の2月に2度目の延期が決まってこの時期の開催となっていた。
それから5月にブダペストが変わらず続くコロナ禍の懸念を理由に辞退したため主催者は新しい開催地を探さなければならず、それがプラハに決まったといういきさつもあった。
新フォーマットが採用された初回となるファイナルズでは12ヵ国が3チームによる4グループに別れて総当たり戦を行い、各グループの1位が決勝トーナメント(準決勝)に進出して優勝チームを決定する。試合はベスト・オブ・3セットマッチで行われ、シングルス2試合とダブルス1試合で争われる。(APライター◎カレル・ヤニチェク/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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