スペインとポーランドが準決勝に進出、バシラシビリは呼吸困難でリタイア [ATPカップ]
2020年に創設された男子テニス国別対抗戦「ATPカップ」(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニー/1月1~9日/賞金総額1000万ドル/ハードコート)の大会5日目は、グループAとグループDのラウンドロビン(グループ内総当たり戦)第3戦が行われた。
グループAはシングルスで2勝を挙げたスペインがセルビアを2勝1敗で下し、ラウンドロビン3戦全勝で決勝トーナメント進出を決めた。
第1試合でパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)がフィリップ・クライノビッチ(セルビア)を6-3 6-4で下して先勝し、続いてロベルト・バウティスタ アグート(スペインがドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)とのエース対決を6-1 6-4で制して勝利を決めた。ダブルスではニコラ・カシッチ/マテイ・サバノフ(セルビア)がペドロ・マルチネス/アルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)に6-7(5) 6-3 [10-5]で競り勝ち、セルビアが一矢報いた。
先勝したカレーニョ ブスタは「ここまでのグループ戦で最高の試合だった。僕のプレーは100%に近かった。今日は非常にアグレッシブでしっかりしたプレーができたと思う。凄くいいフィーリングだったよ」と話し、満足感を隠さなかった。
「フィリップは強敵だ。彼はリターンで非常にアグレッシブな選手だけど、僕はサービスがよかった。またベースラインから非常に安定性のあるプレーができていたし、ラリーで僕のほうが優位に立っていた」
スペインの勝利を確定させたバウティスタ アグートは「お互いによくリターンが返っていたから多くのラリーがあり、僕たちはすべてのポイントで奮闘しなければならなかった。2セットで試合を終えることができてうれしいよ」と試合を振り返り、「3試合に勝ち、スペインが準決勝に進出できたことに満足している」とコメントした。
デイセッションで行われたグループAのもうひとつの対戦では、ノルウェーを2勝1敗で破ったチリが最終的にグループ2位で大会を終えることになった。
第1試合で世界ランク139位のアレハンドロ・タビロ(チリ)が同345位のビクトル・ドゥラソビッチ(ノルウェー)を6-1 6-7(5) 6-1で振りきり、エース対決では母国を牽引する世界8位のキャスパー・ルード(ノルウェー)が同17位のクリスチャン・ガリン(チリ)を6-4 6-1で倒して1勝1敗となったが、ダブルスでトーマス・バリオス ベラ(チリ)/タビロがアンドレア・ペトロビッチ/レイトン・リベラ(ノルウェー)に6-4 6-0で勝って勝利を決めた。
またグループDでは2勝0敗同士のポーランドとアルゼンチンが直接対決し、3勝0敗で勝者となったポーランドが決勝トーナメントに進出した。まず世界117位のカミル・マイクシャク(ポーランド)が同44位でランキング的には格上のフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)を6-3 7-6(3)で退け、続くエース対決で世界9位のホベルト・フルカチュ(ポーランド)が同13位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を6-1 6-4で破ってシングルスで勝負を決めることに成功した。
すでに敗退が決まったチーム同士の対戦となったグループDのギリシャとジョージアの対戦では肘の手術から戻ったばかりで身体を懸念していたステファノス・チチパス(ギリシャ)が結局シングルスに出場したが、第1セット4-1とリードしたところで相手のニコラス・バシラシビリ(ジョージア)が呼吸困難のためリタイアするという意外な幕切れとなった。
プレーを中止する前にバシラシビリは「すべてのショットで息が切れる」と監督に話しており、かけつけた医療スタッフに繰り返し「息ができない」と訴えていた。
結局バシラシビリは棄権を余儀なくされて勝利はチチパスのものになり、第1試合でミハイル・ペルボララキス(ギリシャ)がアレクサンドル・メトレベリ(ジョージア)に6-3 6-2で勝っており、この時点でギリシャの勝利が決まった。
シングルス初勝利を挙げた世界399位で25歳のペルボララキスは、「母国と自分のためにこの勝利を掴むことができて凄く興奮しているよ」と声を弾ませた。
「今の僕は毎週ATPの大会でプレーできるランキングではないけど、目標はこの1年を通して向上していくことだ」
熱戦となったダブルスではペルボララキス/チチパスがアレクサンドル・バクシ(ジョージア)/メトレベリに6-4 3-6 [14-16]で競り負け、2勝1敗で今大会の初勝利を挙げたギリシャはグループ3位で大会を終えた。(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
- ステファノス・チチパス
- ディエゴ・シュワルツマン
- パブロ・カレーニョブスタ
- クリスチャン・ガリン
- ロベルト・バウティスタアグート
- キャスパー・ルード
- ペドロ・マルチネス
- ドゥサン・ラヨビッチ
- フィリップ・クライノビッチ
- フベルト・フルカチュ
- ニコラ・チャチッチ
- ニコラス・バシラシビリ
- アルベルト・ラモスビノラス
- フェデリコ・デルボニス
- ATPカップ
- アレクサンドル・バクシ
- アレクサンドル・メトレベリ
- ビクトル・ドゥラソビッチ
- カミル・マイクシャク
- ATP
- アレハンドロ・タビロ
- ミハイル・ペルボララキス
- マテイ・サバノフ
- トーマス・バリオス ベラ
- 2022ATPカップ
- アンドレア・ペトロビッチ
- レイトン・リベラ
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