「メドベージェフは人間的に成熟していない」準決勝で敗れたチチパス [オーストラリアン・オープン]

準決勝を終えて握手するステファノス・チチパス(ギリシャ/左)とダニール・メドベージェフ(ロシア)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の男子シングルス準決勝で第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)に6-7(5) 6-4 4-6 1-6で敗れた第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)が試合を振り返り、メドベージェフについて語った。

「ここでギリシャのファン、ギリシャ人ではないファンの前でプレーできたことがとてもうれしい。オーストラリアはいつもホームのように感じられる特別な場所だ。ここのオージーの皆とギリシャコミュニティの人たちに、いつかは最高の喜びと幸せを分かち合える日がくると強く信じている。これは大好きな大会で、いつかはここで栄光を掴みたい」

高いレベルの試合だったが結果は残念。

「大丈夫だ。負けは負け。僕は最後のポイントまで諦めずに戦うタイプ。彼は素晴らしいテニスで僕を上回っていた。よかった部分は次に繋げて、ネガティブなところは見ないようにする。これから長いシーズンが始まるので、自分の最高のテニスを見せれば多くのチャンスがあるはずだ。今後経験することを生かして自分のテニス全般、フィジカル、メンタルを向上させていく。今日のパフォーマンスは前に進んでいくためのレッスンだと思っている」

今日は全般的に素晴らしいプレーだった。悪いプレーをして負けるのと、いいプレーをして負けるのはどちらが精神的に楽なもの?

「前回大会よりかなりよくなったと思う。1年前はラファエル・ナダル(スペイン)との準々決勝をフルセットの末に勝利して燃え尽きてしまった。思うようにリカバリーできなかった。だから、今年は1ポイント目からかなり気合が入っていた。ショットの感触も、メンタル状態もよかった。自信もあったし、コートでの情熱にも満ちていた。惜しかった…。最初のタイブレークが重要だった。今でも取れたと思っている。戦術を間違えたかもしれない。それもレッスンだ。タイブレークを取るチャンスがあったのに生かせなかった。あそこで第1セットを取っていれば、まったく違う展開になっていたと思う。試合の行方を大きく左右するタイブレークだった」


”チチパスが父からコーチングを受けている!”と激しい口調でアンパイアに詰め寄ったメドベージェフ(Getty Images)

メドベージェフが冷静さを失って暴言を吐くとき、君はただ無視するだけ? それとも彼がプレッシャーを感じているからいいことだと思う?

「面白いよね。でも、そこは気にしないでやる。相手のメンタルを攻撃するために、そういうことをする選手もいるんだ。もしかしたら戦術かもしれない。でも問題ない。どちらにしても、彼は人間的に成熟してないからね」

次のステップに進むためには何が必要か自分で把握している?

「既にそのステップは踏んだつもりだ。それは痛みなくサービスを打つことで、数ヵ月前は痛くて最悪だった。サービスを打つたびに痛くて耐えられなかった。今は痛みから解放され、強くなって帰ってきたことを誇りに思う。サービスの向上には重点的に取り組んできた。確率を高めて以前よりも武器になっていると思う。今日は不運だった。僕のサービスのときの彼のコートカバーリングとリターンのパワーと深さが唯一厄介だったことだ」

メドベージェフが成熟していないと言ったが、個人的にはどう思っている?

「素晴らしいアスリートだ。マラソン選手のように何時間でも走り続けられる。僕自身が彼のように走り続けられるかどうかわからない。僕が見てきたグランドスラム大会のチャンピオンたちから聞いた話では、あれほど走るのはかなり体に負担がかかるはずだ。彼がすべてのポイントであれほどたくさん走れる点はリスペクトしている。それからラファと並んで最強のファイターだ。だからタイトルを獲れたんだ」

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写真◎Getty Images

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