2019年大会チャンピオンのツォンガがATPツアーのシングルスで昨年3月以来のマッチ勝利「かなりの間待ちわびていた」 [南フランス・オープン]

写真は2019年ロレックス・パリ・マスターズでのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「南フランス・オープン」(ATP250/フランス・モンペリエ/1月31日~2月6日/賞金総額49万3875ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス1回戦で元世界ランク5位のジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)が予選勝者のカツペル・ジュク(ポーランド)を6-4 6-4で退け、久々のATPツアーで第一関門を突破した。試合時間は1時間25分。

 2019年大会チャンピオンのツォンガはここ数年ケガに苦しめられて現在は259位までランキングを落としており、今大会にはプロテクト・ランキング(ケガなどで長期休養を余儀なくされた選手への救済措置)で出場している。

 昨年のウインブルドン以降大会に出場できていなかったツォンガは長い休止期間を経て先週にチャレンジャー大会に出場し、2回戦で敗れていた。ツォンガは次のラウンドで、アレクセイ・ポプリン(オーストラリア)を7-5 7-6(3)で破って勝ち上がった第5シードのフィリップ・クライノビッチ(セルビア)と対戦する。

「ここにいられるなんて、本当に信じられないほどだ。僕は非常に難しい時期を過ごしてきたけど、こうしてこの試合に勝つことができたことはただただ素晴らしい。この感慨を、もうかなりの間待ちわびていたんだ」と試合後にツォンガはコメントした。ツォンガがツアーレベルのシングルスで勝ち星を挙げたのは、昨年3月のマルセイユ以来のことだったのだ。

 そのほかの試合ではクォン・スンウ(韓国)とミカエル・イーメル(スウェーデン)のほか、予選勝者のピエール ユーグ・エルベール(フランス)、ジル・シモン(フランス)、ダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)が2回戦に駒を進めた。

 ペーター・ゴヨブチック(ドイツ)を7-5 6-2で倒したエルベールは、新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチン未接種だったためオーストラリアン・オープン出場を断念していた。彼は1月初頭にコロナ感染から回復して抗体保持者となったため、大会に出場することができたはずだった。フランスではワクチン未接種者は大会出場資格を持たないが、感染から回復した者は最低3ヵ月(競技によって異なる)はワクチン接種者と同じと見なされる。
 
 エルベールはフランスの日刊スポーツ新聞『レキップ』のインタビューで、「状況を容易にするためにワクチンを受けるか否か、毎日自問している。僕は別にワクチン反対派ではなく、ソーシャルディスタンスなども常に遵守している」と話していた。

「『やるんだ、ワクチンなんて何でもない。自分の利益を考えろ』と考えない朝はない。でも頭の片隅から別の声が、『何故だ? どうして強制されなければならないんだ?』と言うんだよ」
 
 数ヵ月したら状況が変わるか?と考えつつも、もうテニスをしないという選択肢も頭をよぎったという30歳のエルベールは、ワクチンを接種していない選手が非常に少数派であるため自分が孤立していると感じており、練習中にも「何のために練習している?」と自問することがあると打ち明けていた。

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写真◎Getty Images

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