ブシャールのオーストラリアン・オープンの夢は予選で終焉
元いたところに這い上がろうとしている今、彼女が経験していることはたくさんある。彼女には、そういったすべてのことに対処する心づもりがあった。
「人生はまっすぐに上に向かう直線ではないのよ」と彼女は語った。「私はただ、悪いことの中にあるポジティブなものをつかむようにする。ときにはただ頭を下げ、歯を食いしばって頑張り続けなければならない。それが、私が今やろうと努めていることなの」。
2014年シーズンのブシャールはオーストラリアン・オープンとフレンチ・オープンでベスト4入りし、ウインブルドン決勝でペトラ・クビトバ(チェコ)に敗れあたあとキャリア最高の世界5位に至った。
彼女は2015年オーストラリアン・オープンで準々決勝まで勝ち残り、9月のUSオープンで4回戦に進んだが、その際に濡れていたロッカールームの床で滑って転んだときに頭を打って棄権を余儀なくされた。
2018年に彼女は法的紛争の末にUSオープン開催者の全米テニス協会(USTA)と和解したが、彼女のランキングは落ち続けた。
今、自分の健康とフィットネスは改善されつつあると彼女は言う。
「概して言えば、気分はいいわ。今日は…自分の動きが遅いように感じ、コート上ではあまりいいフィーリングをつかめなかった」とブシャールは振り返った。「ものごとがうまく回らないと感じる類いの日だった。コート上で、いつもの自分らしい感じを覚えていなかった。でも全体的にいえば、気分はいいわ」。
今週初頭にメルボルンに立ち込めていた煙のせいで、火曜日には世界で最悪のレベルとなる空気の質が記録され、プレーヤーたちから不平と健康を懸念する声が上がっていた。ブシャールはその火曜日の勝ち試合の間にメディカル・タイムアウトをとったが、前述のコンディションがその試合を超えて問題を引き起こしたとは思っていなかった。
「それは全然ないわ。あの試合と、あの試合のあとには気分が悪かった。でも翌日には回復し、気分に問題はなかった」
彼女の短期の目標は、ただ連続で試合に勝てるようトライし続けるというものだ。彼女は昨年、フレンチ・オープン、ウインブルドン、USオープンでの1回戦負けを含めて13連敗という勝ちに見放された時期を経験していた。彼女はメルボルンでのオーストラリアン・オープン予選、先週のオークランドで2勝ずつ挙げた。オークランドでの彼女はカロリーヌ・ガルシア(フランス)とキルステン・フリプケンス(ベルギー)を破ったあと、アマンダ・アニシモワ(アメリカ)に敗れていた。
それは正しい方向への一歩だ。彼女は今、出場を予定しているチャレンジャー・サーキット(WTAツアーの1ランク下のツアー:WTA125K)に気持を集中させている。
女子のメインドローでトレビザンに合流した他の予選勝者の中には、アン・リー(アメリカ)、シェルビー・ロジャーズ(アメリカ)、リュドミラ・サムソノワ(ロシア)、モニカ・ニクレスク(ルーマニア)などがいた。
かつてトップ10に入ったこともあるエルネスツ・グルビス(ラトビア)は、予選を勝ち上がった男子選手のひとりだ。予選は雨の影響で進行が遅れたため、土曜日にもメルボルン・パークで続けられることになる。
(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)
※写真は予選2回戦でのユージェニー・ブシャール(カナダ)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 16: Eugenie Bouchard of Canada plays a forehand in her match against Maddison Inglis of Australia during 2020 Australian Open Qualifying at Melbourne Park on January 16, 2020 in Melbourne, Australia. (Photo by Mike Owen/Getty Images)
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