「スマッシュで腹を狙い、ラケットで叩こうと思った」過去のスティーブンスとの因縁について語ったロシアのパブリウチェンコワ
アナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)が2018年9月のチャイナ・オープン1回戦でスローン・スティーブンス(アメリカ)との試合中にメディカルタイムアウトを巡って口論となり、ラケットで相手を殴ろうとしていたことを、ロシアメディアのインタビューで明かした。
「私は当時肩に問題を抱えていて、第2セット2-5でフィジオを呼んだの。そのあと2ゲームを連取したら、私がケガだと偽っていたとスティーブンスが主張したの。10分くらい文句を言い続けるから私もティーポットのように沸騰したわ。第2セットを落としてから怒りに任せて叫んでいたら、見かねたアンパイアが審判台から降りてきて、仲裁に入ってきた。私はもう怒りが頂点にこみあげていて、彼女をラケットで引っぱたこうと思っていた」
騒動はそれだけでは終わらなかった。パブリウチェンコワは第3セット0-3とリードされていたゲームでスマッシュをスティーブンスの腹目掛けて思いきり打ったことを明かした。
「でも、うまく当てられなかった。そしたら、彼女が“クソ女!”と言ってきたのがはっきり聞こえたの。それから彼女のことが大嫌いだった。でも、それからしばらくして選手会のミーティングで顔を合わせたとき、突然仲良くなっちゃって、今はいい関係よ」
2018年9月30日、ネット越しにパブリウチェンコワ(ロシア)に対して声を荒げるスティーブンス(アメリカ)(Getty Images)
パブリウチェンコワは今年1月のオーストラリアン・オープン3回戦で敗退以降、膝の故障のためにツアーを欠場中だ。ロシアのウクライナへの侵攻が始まったとき、一早く戦争反対の意見を表明した。現在は削除されている投稿は以下の内容だ。
「私は子供の頃からテニスをしてきた。生涯ずっとロシアを代表して戦ってきた。ロシアは私の母国。だけど、今は私の友人や家族と同様に恐怖の中にいる。それでも自分の意見を明らかにすることを恐れていない。個人の野望や政治的なことのために暴力を正当化できない。これは私たちだけでなく、子供たちからも未来を奪ってしまう。この状況に混乱しており、どうしていいのかわからない。私はただのテニス選手。政治家でもなく、公的な人物でもなく、このようなことを経験したことがない。私にできるのは反対の意思を公表することだけ、暴力をやめろ、戦争をやめろ!」
写真◎Getty Images
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