18本のサービスエースを叩き込んだ大坂なおみが天敵ベンチッチを倒して今季初優勝に王手 [マイアミ・オープン]

写真は大坂なおみ(フリー)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(WTA1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月22日~4月3日/賞金総額836万9455ドル/ハードコート)の女子シングルス準決勝で、日本の大坂なおみ(フリー)が第22シードで彼女の天敵とも言えるベリンダ・ベンチッチ(スイス)に4-6 6-3 6-4で競り勝ち今季初優勝に王手をかけた。

 お互いにジュニア年代だった9年前に大坂は一度ベンチッチを破ったが、2019年に実現した3対戦ではすべて敗れ、この試合に先立つ対戦成績は1勝4敗(2018年ホップマンカップを含む)だった。

 第1セットを落としたものの第2セットを取り返して勝負を最終セットに持ち込んだ大坂は、2-2からのベンチッチのサービスゲームで多くのスーパーショットを決め、最後はフォアハンドのリターンエースでブレークに成功した。その後もラインぎりぎりを突くシャープなストロークを連発してリードを広げた大坂は、5-2から自分のサービスゲームを迎えた。

 やや勢いを落としたかに見えたベンチッチもそこでレベルを上げて簡単には道を譲らず、ブレークをひとつ返して4-5と追い上げた。しかし2度目のサービング・フォー・ザ・マッチを迎えた大坂は強力なサービスを叩き込んでこの抵抗を押し返し、最後はベンチッチがリターンを返しきれずにミスをして試合に終止符が打たれた。

 この試合で大坂は18本のサービスエースを決め、ウィナーは43本(アンフォーストエラーは28本)に及んだ。対するベンチッチはウィナー27に対し、アンフォーストエラーは33本だった。

 勝利後にコートサイドのベンチで涙を流し、タオルに顔をうずめた大坂はオンコートインタビューでまずは観客にお礼を言い、「この大会にありがとうと言いたいです。これは私にとって本当に大きな意味があります。最後の決勝に至ってからもう随分になります。昨年のオーストラリアン・オープン以来だと思うから。皆さん、本当にありがとう」と目に涙を浮かべながら感謝の言葉を繰り返した。

 今日はここまで4連敗していたベンチッチを攻略するための答えを見つけたかとインタビュアーに聞かれると、大坂は「正直に言って、解決策を見つけたとは感じていません。いいサービスを入れても、彼女はそれをウィナーで返してきました。でもどうにかして、今日は勝つことができた。彼女は本当に素晴らしい選手です」と謙虚に率直な感触を語った。

 大坂は決勝で、第16シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)を6-2 7-5で破って勝ち上がった第2シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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