1ヵ月半ぶりの大会出場だったジョコビッチが初戦敗退「第3セットでフィジカル的に崩れてしまった」 [モンテカルロ・マスターズ]

写真は2018年4月以来の初戦敗退を喫したノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月10~17日/賞金総額580万2475ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が22歳のアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)に3-6 7-6(5) 1-6で敗れる番狂わせが起きた。

 上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、ジョコビッチはこの試合が初戦だった。ジョコビッチはワクチン未接種のために出場できなかったオーストラリアン・オープンとインディアンウェルズ&マイアミなどアメリカでの連戦の間に一度だけ2月末のドーハで大会に出場したが、それ以来1ヵ月半も実戦から遠ざかっていた。

 ケガによる離脱でなくても、そして世界ナンバーワンの選手にとっても、実戦から遠ざかったあとに復調するのは簡単なことではないようだ。

 要所でのミスも見られ、この試合で明らかに本調子でなかったジョコビッチは「アレハンドロを称えたい。今日、彼はより優れたプレーヤーだった」と相手を称え、それから「僕は試合を通し、何とかロープにぶら下がっているような状態だった。僕は常にスコアを追いかける立場に置かれていた。僕は手にしたチャンスを掴むことができなかったが、彼がストレート勝ちをすることだってあり得たんだ。第3セットで僕は肉体的に崩れてしまった。もう動けなかった」と説明した。

 第1セットを3-6で落としたあと、第2セットのタイブレークでもいきなり0-2とリードされたジョコビッチは4-4と追いついたあともストローク戦で圧倒されてミスを強いられ、4-5とされてストレート負けまであと2ポイントというところまで追い詰められた。そこから彼が王者の意地を見せ、長いラリーの末にフォアハンドのパッシングを決めてタイブレークを制したとき、これで流れはジョコビッチに傾くと思った者は多かったことだろう。しかし実際は、その逆となった。

「挽回し、勝つことができるとずっと信じていた。コートでの感覚という意味で多くのことが僕に不利な状態だったとしても、僕は踏ん張り続けていた。でもフィジカル的に、僕は自分のベストから程遠かったんだ」とジョコビッチは振り返った。

「だからもちろん、この種の状況では通常の2倍の努力をしなければならない。その上、僕はクレーコートスペシャリストと相対していた。また彼は数日前に、センターコートで既に試合をプレーしていた」

 記者会見でこれをブランク後に潜り抜けなければならない通常のプロセスと受け取っているか、それとも失望しているかと聞かれたジョコビッチは「もちろんがっかりしている。誰も負けるのは好きではない」と認めた。

「我々はアスリートだ。そして僕は、第3セットで肉体的に自分がどんなふうに感じたかをうれしく思っていない。僕はガス欠の状態だった。ラリーで彼と互角に渡り合うことができなくなっていたんだ。もしクレーコートで自分の脚が感じられなければ、任務は不可能となる。だから第3セットで覚えた感覚は嫌なものだった。チームと共に、何故そうなったかという理由を分析するつもりだ。そして来週のベオグラードでは、状態がよりよくなっているよう祈るよ」

 ジョコビッチには錆を振るい落とすために数試合が必要だったが、不運なことに彼は初戦で乗っている若手に相手の得意なサーフェスで当たることになった。

「厳しい試合になるだろうと、肉体的バトルになるだろうと予想してはいた。そしてその通りだった。残念なことに、僕は敗れる側になった。僕の週はここで終わりだ」

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles