22歳ダビドビッチ フォキナがジョコビッチを倒す番狂わせに成功「この勝利は本当に特別」 [モンテカルロ・マスターズ]

写真は金星を挙げたアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月10~17日/賞金総額580万2475ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が22歳のアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)に3-6 7-6(5) 1-6で敗れる番狂わせが起きた。

 上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、ジョコビッチはこの試合が初戦だった。ワクチン未接種を理由にアメリカの大会に出ることができなかったジョコビッチにとってこれは2月のドバイ以来の大会であり、こなした試合数が少ないため試合勘が不足していることや相手がこのところ急激に力を伸ばしていることを考えればまったく想像できないことではなかったが、それでも驚きであることに変わりはなかった。

 試合を通して果敢に戦い抜いたダビドビッチ フォキナは、「この勝利は本当に特別だ。僕はノール(ジョコビッチの愛称)を観て育ったし、彼の大ファンだからね」と試合後のコート上で感慨を吐露した。

「僕はすべての大会、すべての試合で彼を観ている。ここモンテカルロで大勢の観客を前に世界1位に対してプレーしたすべての瞬間を僕は楽しんだ。本当に幸せだ」

 ジョコビッチにとってこれはイリ・ベセリ(チェコ)に敗れたドバイ準々決勝以来の試合であり、出だしからエネルギッシュに戦ったダビドビッチ フォキナは相手に久々の実戦のリズムを掴んでいくための時間的余裕を与えなかった。ダビドビッチ フォキナは第1セット第3ゲームでまだリズムを掴めないジョコビッチのサービスゲームを破り、5-3からふたたびブレークしてセットを先取した。

「僕は出だしから攻めた。ノールがあまり多くの試合をプレーしていないことは知っていたからね。それから僕はすべてのポイントで集中しなければならなかった。出だしからチャンスがあり、僕はただそれを掴みにいったんだ」とダビドビッチ フォキナは振り返った。

 第2セットは先行するダビドビッチ フォキナをジョコビッチが追いかけるという形のブレーク合戦となり、最後は意地を見せたジョコビッチがもつれ込んだタイブレークを制したが、第3セットに入ってもダビドビッチ フォキナの勢いは衰えなかった。

 反対にジョコビッチは第3セット第1ゲームでぐらつき、ブレークポイントでダブルフォールトを犯してしまった。パワフルなストロークに時折ドロップショットを織り交ぜながらラリーで主導権を握ったダビドビッチ フォキナはジョコビッチを振り回し、最後はサービスからネットに出たジョコビッチの足元に返ったリターンに対するボレーが力なくネットにかかって試合に終止符が打たれた。

「彼が第2セットを取ったときにはメンタル的に厳しかった」とダビドビッチ フォキナは試合後に明かした。

「でも僕はもっと集中するように日頃から懸命に努力を積んでいる。第2セットを落とそうが第1セットを落とそうが関係ない。僕は戦いに向けて準備ができている必要があるんだ」

 ダビドビッチ フォキナは3回戦で、ダニエル・エバンズ(イギリス)とワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したダビド・ゴファン(ベルギー)の勝者と対戦する。

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写真◎Getty Images

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