アルカラスがカレーニョ ブスタを下して優勝、17年前のナダルと同じ道を辿ってトップ10入り [バルセロナ・オープン]
ATPツアー公式戦の「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/スペイン・カタルーニャ州バルセロナ/4月18~24日/賞金総額280万2580ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で第5シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が第8シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)を6-3 6-2で下し、母国の地では初のツアー優勝を飾った。
雨に強いられた過密スケジュールのせいで同日の午前中に非常に激しいフルセットの準決勝を戦っていたアルカラスだが、疲労の兆しはほとんど見られなかった。出だしから試合の主導権を握ってスペイン人対決を圧倒的な強さで制した18歳のアルカラスは、この勝利で大会後に更新される世界ランクで9位に浮上することになった。
17年前には母国の英雄であるラファエル・ナダル(スペイン)がこのバルセロナで優勝杯を掲げてトップ10に入った最年少プレーヤーとなっており、『第2のナダル』の呼び名はもはや単なる言葉ではなくなった。
「本当に大きな意味がある。子供のとき、僕はよくこの大会を観ていた。ずっとここでプレーしたいと、そしてもちろん優勝したいと願っていたんだ」とアルカラスは試合後のオンコートインタビューで語った。
ナダル以外にも彼のコーチであるフアン カルロス・フェレロ(スペイン)やカルロス・モヤ(スペイン)など、多くのスペインの偉人たちがこの大会を制してきた。
「僕は本当に、心から(この大会を制した)スペイン人のリストに加わることができて幸せだ」とアルカラスは喜びを吐露した。
「僕は名声を恐れない。でも僕はいつも普通の人間だったし、自分という人間を変えるつもりはない。18歳でトップ10に入れると知ってうれしいし、僕のアイドルであるラファと同じ歳でそれを成し遂げたというのは凄いことだ」
第10シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)に対する準決勝では非常に苦しんだ末に勝ったが、決勝でのアルカラスのプレーぶりは圧巻だった。彼は一度もブレークポイントに直面せず、10回あったブレークポインのうち4つをものにした。ふたりがATPツアーの大会で対戦したのは、これが初めてだった。
一方で午前中に第6シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)をストレートで破ったカレーニョ ブスタは、「準決勝が終わったあとに僕は休み、食事をしてからルーティンを行った。僕らは同じコーチをシェアしているから、僕たちのルーティンは似通っているんだ。途中で出くわしたりもしたよ。僕たちは第一に友人同士であり、それを尊重しなくてはいけない」と話した。
「僕が予想していた(ような)試合ではなかった。カルロスは午後の試合で非常にアグレッシブにプレーしており、非常に効果的でもあった。今日の彼に対してプレーするのは凄く難しかったよ」
これに先立ち行われたダブルス決勝では、ケビン・クラウィーツ/アンドレアス・ミース(ともにドイツ)がヴェスレイ・クールホフ(オランダ)/ニール・スクプスキー(イギリス)を6-7(3) 7-6(5) [10-6]で倒してコンビ5勝目を挙げた。
写真◎Getty Images
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