敗れても前向きなナダル「ここから先は楽しみでしかない」 [マドリッド・オープン]

写真は準々決勝を戦い終えたラファエル・ナダル(スペイン/左)とカルロス・アルカラス(スペイン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000/スペイン・マドリッド/5月1~8日/賞金総額749万9290ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で、ケガからの復帰戦に臨んでいた第3シードのラファエル・ナダル(スペイン)が第7シードのカルロス・アルカラス(スペイン)に2-6 6-1 3-6で敗れた。

 しかし敗戦後のナダルはケガを経ての復帰過程であることを踏まえ、前向きであり続けていると話した。彼はテイラー・フリッツ(アメリカ)に敗れた3月のインディアンウェルズ決勝のあと肋骨を疲労骨折していたことが発覚したため戦線離脱を余儀なくされ、ほとんど練習する時間もないまま今大会を迎えていた。

「僕はほとんど準備ができない状態でここに来て、3試合をプレーした。これが現実だ。今日は2時間半プレーし、週を通して3試合を戦った。これは前向きな結果だ。ここから先は楽しみでしかないし、ワクワクしているよ。なるようにしかならないし、信じなければいけないね」とナダルは試合後の記者会見でコメントした。

「僕はここに来る前に、難しい週になるだろうと言った。それでも今日の僕は間違いなく世界でもっとも調子がいい選手のひとりに敗れ、勝つチャンスさえ手にしていたんだ」

 ナダルは自分を倒したアルカラスについて「今日の彼はいくつかの要素、試合のいくつかの局面で僕よりも上だった」と評価し、「僕はもっとプレーを向上させていかなければいけない。道はまだ続いていくのだという安心感と落ち着きをもって、このことを受け入れるよ」と語った。

「その意味で、これは消化するのが簡単な敗戦だ。ここではあまり多くのことを期待することはできないとわかっていたからね。だからと言って、カルロスの功績が失われる訳じゃない。素晴らしいプレーをした彼におめでとうと言うよ。このあとも彼の幸運を祈っている」

 ケガから回復するプロセスには慣れているナダルは、フィットネスレベルや勢いを再構築する方法について「昨日や初戦、また今日のように、試合を重ねるごとに取り戻していけるものだ。それが現実なんだ。そこから先は、一貫した正しい決意を持ってその道を進み続けるしかないんじゃないかな。このような(ケガの)期間を経たあとには、物事を受け入れた上で決意を持ってただ進んでいくことだよ」と話した。

「正直に言うけど、僕の唯一の夢は健康で可能な限り高いレベルで戦うことができるフィジカル的にいい状態でパリに臨むことだ。それができれば、僕はキャリアを通して何度もそこでいいプレーをしてきたからね。それは僕がよく知る場所であり、健康でありさえすればふたたび優勝争いができない理由はない。それが僕にとっての夢なんだ」

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写真◎Getty Images

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