フレンチ・オープンに先立ちナダルが肋骨を疲労骨折、4~6週間はプレーできなくなると発表

写真はBNPパリバ・オープン男子シングルス準決勝の試合中に治療を受けるラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)


 痛みに苛まれながらインディアンウェルズ決勝を戦い抜いたラファエル・ナダル(スペイン)のケガが、肋骨の疲労骨折であることが判明した。

 火曜日に自身のSNSを更新したナダルは肋骨の疲労骨折のために4~6週間はプレーできなくなると発表し、「これはいいニュースじゃない。こんなことは予想していなかった。あれほど素晴らしかったシーズン出だしのあと、僕は落ち込み、悲しみに暮れている。非常にいい感触と成績とともに、シーズンの重要な時期に入ろうとしているところだったのに。でも僕は常に戦い、困難を乗り越える精神を持って生きてきた。僕は辛抱し、リカバリーの期間に可能な限りのハードワークを積むつもりだ」と心境を吐露した。

 常にクレーシーズンとフレンチ・オープンを愛するナダルは『キング・オブ・クレー(クレーコートの王者)』の異名を持ち、そこで最高の成績をおさめてきた。しかしこれは回復に時間にかかるケガであり、5月22日に開幕するフレンチ・オープンには何とか出場できたとしても、恐らく4月のモンテカルロ・マスターズとバルセロナ・オープン出場は見送らざるを得ないと見られている。

 疲労骨折は運動の負荷が同じ個所に繰り返しかかることで起こるケガで、痛みは徐々に増していく。

 ナショナル・インスティチュート・オブ・スポーツの専門医アラン・フレイ氏はフランスの日刊スポーツ新聞『レキップ』で、「関節に負担をかけすぎたり、プレーし過ぎたりしたときに、負荷に耐えられなくなった部分の骨が疲労して折れるケガで、主にゴルファーやボート競技者によく起きます。テニス選手にも起きますがそれほど多くはありません。それはテニスでは通常、過剰な回転運動がないからです。しかしナダルは多くの回転運動を行ってプレーします。ナダルの医師アンヘル・ルイスコトロ氏は回復にかかる時間を4~6週間と推定しました。それは折れた部分が治癒し固まるのに必要な時間です。治療は休養、そしてその間に身体を捻る動きをしないことになります」と説明した。

 テニス選手では過去に、1980年代に世界ランク1位だったトレーシー・オースティン(アメリカ)らも疲労骨折を起こしていた。

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写真◎Getty Images

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