19歳フェルナンデスがベンチッチを倒して4回戦へ「ただ解決策を見つけ出し、ハードワークを積み続けるだけ」 [フレンチ・オープン]

写真はレイラ・フェルナンデス(カナダ)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月22日~6月5日/クレーコート)の女子シングルス3回戦で、第17シードのレイラ・フェルナンデス(カナダ)が第14シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)を7-5 3-6 7-5で倒してベスト16進出を決めた。

 ともにガッツに不足のないふたりの対戦は、締めくくりの部分でより強い決意を見せたフェルナンデスの勝利に終わった。2021年USオープン決勝進出の快挙を成し遂げたあとは成績に波があり、必ずしもその成功を裏付けられていなかった19歳のフェルナンデスにとって、これはあのUSオープン以外ではグランドスラム大会で最高の成績となる。

 これでベンチッチに対して2戦2勝となったフェルナンデスが、2020年のビリー ジーン・キング・カップで初めてトップ10に対する勝利をおさめたときの相手も同じベンチッチだった。

 この日の試合は双方の選手が早いタイミングでボールをとらえ、コースを突き合う激しく拮抗した戦いだった。3-0とリードしたフェルナンデスがそこから3-5と逆転され、ふたたび7-5と挽回し返した第1セットが見せる通り、試合は最後まで一進一退の競り合いとなった。

 3月にモンテレイでタイトルを防衛したが、USオープンからここまで初戦負けも少なくなかったフェルナンデスは試合後の記者会見で「USオープンのあと、確かに私は自分に少し余計にプレッシャーをかけていた。それは当然のことよ。私はUSオープンでやったことを何度も何度もやってのけたいと思っている訳だから。最初の数大会のあと、私は自分が毎回同じようにプレーできる訳ではないということを受け入れたの。私はただ解決策を見つけ出し、ハードワークを積み続けるだけ。何年にも渡ってとにかく集中し、もくもくと努力して毎日毎日頑張り続けて、そのやり方を守ってきたのだから」とここまでの道のりを振り返った。

「確かに(2022年の)最初の5ヵ月にはアップダウンがあったけど、チームの士気は常に高いわ。私たちは常に向上したいと願っているし、この5ヵ月の過程を失敗と見なしてはいない。私はそれを、自分にはもっと改善すべきことがあってこれからよくなっていくばかりなのだというふうに見ているの。それがテニスの素晴らしさなのよ。毎週毎週大会があり、私たちは技術的なことや戦術的なことを向上させるために努力を続けることができる。もしうまく機能したら、それに越したことはない。うまくいかなくてもやり直して、来たる週と大会に向けて準備するだけだわ」

 USオープンで輝いた10代のふたりだったが、その後の道のりが険しかったのはフェルナンデスにとってだけではない。ニューヨークで栄冠に輝いたエマ・ラドゥカヌ(イギリス)も大会の比較的早い段階で敗れる躓きを多々経験し、第12シードとして臨んだ今大会でも2回戦で敗れていた。

「皆のターゲットにされるようになると、事態は違ってくる。皆がテニスのレベルを上げ、私を倒そうとしてくるのよ。私はそのことを今年のツアーで学び、受け入れたわ」と話したラドゥカヌは、敗戦を学びの機会を見なしているという部分でフェルナンデスと同調していた。

「以前なら、私は今と比べてより敗戦の影響を受けていたけど、今はすべてをレッスンと受け取っているわ。自分がうまくできなかったのがどこか、どこを向上させられるか、他の人々が私より優れている部分がどこか、私にははっきりわかっている」とラドゥカヌは敗戦後に語っていた。

「私はこれらの試合を、自分のテニスのどこを向上させるべきかを教えてくれるいい道具だと見なしているの」

 フェルナンデスは次のラウンドで、カロリーナ・ムチョバ(チェコ)が第3セット途中で棄権したため勝ち上がった第27シードのアマンダ・アニシモワ(アメリカ)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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