絶好調のチリッチがメドベージェフを圧倒「キャリアで最高の試合のひとつ」 [フレンチ・オープン]

写真は完勝で8強入りを決めたマリン・チリッチ(クロアチア)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月22日~6月5日/クレーコート)の男子シングルスでカルロス・アルカラス(スペイン)やオルガ・ルーネ(デンマーク)といった多くの非常に若い選手たちが蕾を開かせたが、同時に頑張っているベテランたちもいる。

 大会9日目に行われた4回戦で、世界ランク2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)を6-2 6-3 6-2で下した33歳のマリン・チリッチ(クロアチア)もそのひとりだ。

 試合のごく出だしから絶妙なドロップショットと深く厳しいショットのコンビネーションで第2シードのメドベージェフを翻弄した第20シードのチリッチは、相手に付け入る隙を与えなかった。

 クレーコートは得意ではないと自ら認めながらも進歩を見せていたメドベージェフだが、この日はゾーンに入っているかのような好調さを見せたチリッチを前に振り回され、文字通り手も足も出なかった。

「最初のポイントから最後のポイントまで、絶対的に素晴らしかった。僕は雰囲気を楽しみ、ここのナイトセッションを楽しんだ。僕は今日、信じられないようなプレーした。最初から最後まで、僕のキャリアで最高の試合のひとつだったよ」とチリッチは試合後に喜びを吐露した。

 チリッチは準々決勝で、第11シードのヤニク・シナー(イタリア)が第3セット途中で棄権したため勝ち上がった第7シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と対戦する。第1セットを6-1で先取したシナーは第2セットを4-6で落とし、第3セット第2ゲームをブレークされて0-2となった時点で試合続行を断念した。

 膝にテーピングしてプレーしていたシナーは第2セットが混戦になるにつれて動きが鈍り、ルブレフが流れを掴んで第2セットを獲り返していた。まだ20歳で少年のように細い体系のシナーは、マイアミでもそうだったようにケガによる途中棄権が多い選手だ。マイアミでのシナーは準々決勝に進出したが、足のマメを理由に第1セット1-4となったところでリタイアしていた。

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写真◎Getty Images

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